反政府派がブレガで戦闘中

2011.7.18


 BBCによると、リビアの反政府派は、ここ数日間、カダフィ軍の激しい砲撃を受けながらも、東部の石油港、ブレガ(Brega・kmzファイルはこちら)に前進しています。

 反政府派の主張は確認できません。

 リビア最大の石油施設の一つがある街の陥落は、カダフィ軍に対する重要な突破口だと、特派員は言いました。

 首都トリポリから約750km東にあるブレガは、2月に革命が始まってから何度か支配者を変えました。

 「この地からのニュースは、カダフィ軍と反政府派の間で市街戦が起きており、我々に127人が負傷したというものです」と、反政府派の広報官のアブドラマン・ブジム(Abdulrahman Busm)は言いました。

 別の反政府広報官、モハメッド・アル・ラジャレィ(Mohammed al-Rajaly)は、反政府派は街の北東部を解放し、南西部のカダフィ軍に向けて進撃していると言いました。

 ロイター通信は、NATO軍の航空機が数日間、ブレガ近くのカダフィ軍を狙い、街の近くの装甲車とロケットランチャーに命中させました。


 ようやく、ベンガジの反政府派の準備が整い、進撃を始めたようです。いままで、東部方面の展開が遅すぎると言ってきましたが、ようやく待っていたものが始まったようです。

 今朝の、ブレガに前進した反政府派10人が死亡したという記事は、この戦闘によるものと考えられます。内容が死者数だけだったので、また反政府派が中途半端な攻撃をしかけて失敗したのかと勘違いしてしまいました。この、記事でNATO軍の支援と連動した進撃が行われていることが確認できました。今回は十分な準備をした上での攻勢でしょうから、今度こそ勝てると思います。

 その根拠は負傷者数の多さです。127人も負傷したのは、かなりの大軍が攻撃に参加したと推定できます。これで戦死者の数も多ければ、負け戦を連想します。大抵の戦争では戦死者と負傷者の比率は1対3〜5というところです。25人〜42人くらいの戦死者がでておかしくないのに、10人で済んでいるところに激戦と勝ち戦だった可能性を見るのです。ブレガは街とはいえ、それほど建物のないところですから、西部の住宅地を除くと野戦に近い戦闘が起きると予測され、負傷者が多く出るのは自然なことです。もちろん、これらの数字が同時期の集計や集計方法も検討する必要もありますが、報道ではこれくらいの情報しか手に入らないものです。

 また、反政府派はNATO軍が実証した偵察報告を活用しているはずです。カダフィ軍の布陣をかなり知った上で行動できるのは、かなりの利点です。

 ブレガだけでなく、今後さらに西へ前進できるだけの準備も整えた上での前進であることを期待します。



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