真珠湾攻撃隊員の頭骨発見の可能性高まる
military.comによると、ハワイで1941年12月7日の真珠湾攻撃で死亡したと推定される頭蓋骨が発見されました。
太平洋海軍施設本部の考古学者、ジェフ・フォング(Jeff Fong)は頭蓋骨の身元を特定する調査の最中であると言いました。彼は初期の分析は、75%の確度で日本人パイロットの頭蓋骨であると確信させたと言いました。彼は考古学者が頭蓋骨について何を知ったかについて詳細は明らかにしませんでしたが、ハワイの古代墓地にある頭蓋骨の形ではないと言いました。彼らは地元警察に接触し、行方不明事件に関係する可能性を排除したと、ハワイ海軍施設本部の広報官、デニス・エムズレー(Denise Emsley)は言いました。
ハワイ先住民ではないと決定された頭蓋骨と一緒に発見された物、フォーク、金属片とフォングが研究者が1940年代のものと特定したコカコーラの瓶は一定の証拠を示しました。
米軍人2,400人が死んだのに比べ、55人の日本人飛行士が殺され、その内29人の航空機は攻撃で撃墜されました。日本人の遺体は第2次世界大戦以降、真珠湾では見つかっていません。
巨大クレーンとシャベルで掘り起こされたのに頭蓋骨は傷のままです。夜通しの浚渫の間に引き揚げられた頭蓋骨が乾燥させるために置かれたのは4月1日でした。浚渫された物の中に頭蓋骨があると確定された時、請負業者は作業を中止するように命じられました。エムズレーは言いました。「我々はそれが適正に扱われて欲しいと強く望みました」「それが沈黙が守られた理由です」「我々は早まって人々を興奮させたくありませんでした」と彼女は言いました。
戦死しながら家に帰されていないアメリカ人の特定を担当する、オアフ島の統合POW/MIA報告部(The Joint POW/MIA Accounting Command)は頭蓋骨が誰かを特定するよう要請されました。歯科治療の記録とDNAを含むテストのため、頭蓋骨は同部の研究所に引き渡されたと、研究所長であり法人類学のジョン・バード(John Byrd)は言いました。「我々は案件に取り組んでいますが、ちょうど分析の初期段階です」「我々はまだずっと先まで、それについて多くを知らないでしょう」。この研究所はアメリカ唯一の公認された骨格識別の研究所です。同部は2003年に発足してから、560人以上のアメリカ人を特定してきました。
頭蓋骨からさらに情報が収集される時、海軍犯罪捜査部と日本領事館を含む、他の部局が関係するかも知れません。「現時点では、それはまったく仮説です。結論ではありません」「それは非常に興味深いかも、非常にありふれたことかもしれません」とバードは言いました。
ハワイで遺体が見つかることは珍しいと、日本の厚生労働省のニイツ・コウヘイ(Kohei Niitsu)は言いました。「政府は通常、遺体が本当に日本人かを決めるためにチームを送ります。確認がされたら、それらは日本へ戻されます」。
太平洋海軍施設本部は水曜日遅くに声明を出し、遺体の身元を特定するには早すぎると言いました。「我々は科学者による法医学的な分析の最終報告を受け取るまで、遺体が日本人パイロットかどうかについて確信できません」。
真珠湾の国立公園局の歴史家のダニエル・マルチネス(Daniel Martinez)は、真珠湾の専門家は、頭蓋骨を乗員と合致させられるかもしれない日本人パイロットが攻撃で撃墜された場所を十分に分かっていると言いました。「彼らは真珠湾からオアフ島まで様々な場所に着陸しました」「真珠湾地区では、我々はどの飛行機が撃墜され、誰が乗員だったかが分かっています」。マルチネスは発見の歴史的な重要性を越え、それは生命の損失を思い出させるものだと言いました。「私は犠牲者を回収でき、できるなら身元を特定できる時はいつも、国に関係なく、家族に一つの終焉をもたらすと思います」。
日本の家族に遺体を返還することは、宗教的な重要性も持ちます。「日本の宗教的な信仰と実践では、物理的に遺体を回収することは重要です」と、ハワイ大学マノア校の日本宗教に関する名誉教授、ジョージ・タナベ(George Tanabe)は言いました。「死者は死後の世界を持つものと考えられます。彼らはまだ食事をする必要があります。死者の魂に食事を与えなければ、彼らは空腹の幽霊になるでしょう」。
冒頭部分を読んで、身元が特定されたのかと気色ばんだのですが、まだ確定していないということで、少々落胆しました。しかし、いずれ結論が出るでしょうから、それを楽しみに待つことにします。
ただ、頭蓋骨の主が日本人パイロットと決めつける点は少々気になります。というのは、真珠湾攻撃には特殊潜航艇5隻が参加していて、すべては真珠湾内に突入できなかったとされていますが、1隻が湾内にいた可能性があるのです。大本営は戦意高揚のために戦艦アリゾナを潜行艇が撃沈したと発表しましたが、この話はそれとは別です。日本軍が撮影した攻撃時の写真の中に、浮上した潜行艇らしい物体が写っていて、それを検証したアメリカ制作のドキュメンタリー番組が放送されたことがありました。番組の中では事実を確認しきれずに終わるのですが、元軍人も参加した本格的な内容だったと記憶します。潜行艇の場所はうろ覚えですが記憶しています。だから、頭蓋骨が見つかった場所が載っている記事を探しているのですが、今のところ見つかってません。
|