暫定政権がカダフィ残党に最後通告
BBCによれば、リビアの国家暫定評議会(NTC)の指導者、ムスタファ・アブドル・ジャリル(Mustafa Abdul Jalil)はカダフィの故郷、シルトやその他の街にいるカダフィ支持者に土曜日までに降伏するよう最後通告を与えたと言いました。
ベンガジでジャリル氏は、土曜日までにカダフィ支持者が降伏を望むと平和的に示さなければ、「我々はこれを軍事的な方法で解決します」「我々はそうしたくありませんが、長くは待てません」。NTCの軍幹部、アーメド・オマル・バニ大佐(Col Ahmed Omar Bani)は「ゼロアワー(作戦開始時刻)は足早に近づいており…目下のところ我々は平和的な幸福の徴候を受け取っていません」と言いました。
ジャリル氏はNATO軍に、治安を維持するためにリビアに外国部隊は必要がないと決定したと告げたと言いました。「我々は若者たちに賭けています。賭けが報われると、我々は確信しています」「革命とリビア国民に驚異を及ぼしている危険はまだ存在します。カダフィは(国の内外で)支持者と味方を持っています」。
カダフィ大佐の居場所は不明のままですが、セブハ(Sabha・kmzファイルはこちら)、シルト(Sirte・kmzファイルはこちら)、バニ・ワリド(Bani Walid・kmzファイルはこちら)にいるという説もあります。NTCの副代表、アリ・タルホーニ(Ali Tarhoun)は「カダフィはいま逃げており、我々は彼がどこにいるかおおよそ見当がついています。我々は彼を捕まえると確信しています」と言いました。
NTCの別の軍幹部、ハシャム・ビュハジア大佐(Col Hisham Buhagiar)は、6ヶ月前に反乱が始まってから50,000人が殺されたと、現在考えていると言いました。
反政府派は先週、シルトに到着しようとしましたが、カダフィ軍に押し戻されました。月曜日に、ベンガジから来た兵士がノフィリア(Nofilia・kmzファイルはこちら)を占領しました。
ベンガジにいるBBCのジョン・レイン特派員(Jon Leyne)は、反政府軍がシルト、バニ・ワリド、セブハの部族長と交渉していると言いました。部族長とは一定の成果があったものの政権支持者からは僅かな反応しかなく、シルトへの軍事攻撃は長期間で流血の戦いになり得ると言いました。
火曜日のブリーフィングで、NATO軍広報官、ローランド・ラヴォア大佐(Col Roland Lavoie)は、最小限の敵対行為で解放された数カ所の村での交渉があり、同じことがシルトであることを望んでいると言いました。ラヴォア大佐は、カダフィ政権は複数の戦線で急速に統制を失っていて、トリポリ地区は基本的に解放されたと言いました。しかし彼は、カダフィ大佐が一定の指揮統制を実行する能力を示しており、NATO軍は未だに軍事行動に極めて深く関与していると言いました。「我々は我々の任務に完全に関与したままで、リビア国民がもはや恐れはない断言できるまで、カダフィ政権の残党に圧力を加え続けています」。
アルジェリアに逃れたカダフィの娘、アイシャ(Aisha)は到着直後に娘を出産したとアルジェリア政府が言いました。ジャリル代表は、火曜日にアルジェリアへの批判を後退させ、アルジェリアは彼らが第三国に向けて発つ前に長く一家のホストを務めないだろうと考えると言いました。
アルジェリアの国連大使、ムラード・ベンメハイディ(Mourad Benmehidi)は、砂漠の地域にはもてなしの神聖なルールがあり、国は人道的な理由で家族を受け入れたと言いました。
カダフィ大佐の強力な盟友であるジンバブエのロバート・ムガベ大統領(President Robert Mugabe)は、火曜日にNTCを承認した後で、リビア大使と大使館スタッフを追放しました。
カダフィ派による大量虐殺の説明については、記述が短いので省略しました。
土曜日まで期限を切ったのはシルトについては適切な措置だと考えられます。まもなく反政府軍がシルトを包囲することが確実で、有効な圧力を加えられるからです。バニ・ワリドとセブハについては、土曜日までに反政府派が軍を派遣できないことから、こうした圧力を利用できません。つまり、部族長との交渉が成功することを期待するしかありません。CNNでは、カダフィ軍は大量虐殺を行っており、そのために降伏できないでいると報じています。こうした犯罪の取り扱いについて、水面下では交渉が行われているかも知れません。しかし、虐殺を行った者を放置することは暫定政権にはできません。カダフィ軍は戦って死んだ方がマシと考えるかも知れません。
タルホーニ氏がカダフィの居場所が分かっていると言ったのは風呂敷を広げすぎと感じます。色々な情報が暫定政権に入っていることは想像しますが、こうした情報は間違っていることが多いものです。カダフィはシルトにいない可能性が高く、バニ・ワリドとセブハにもいないように思われます。いずれの街も小さく、包囲されれば逃げるのが極めて困難になります。反政府派が南部にも進出すれば、寝ている間に捕まる可能性も高まり、隣国への脱出も無理になります。
ムガベ大統領がリビアと手を切ったのは意外で、大きな進展です。
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