タリバンがシールズを罠にかけた?

2011.8.9


 military.comが米軍ヘリコプター撃墜について続報を報じました。米当局者は、シールズはタリバンの罠にはまったとの見方を提示しています。

 匿名を希望する政府高官はAFPに、タリバン指揮官、カリ・タヒル(Qari Tahir)は、タリバンの会議が開かれていると情報を提供することで米軍を現場へおびき出したと言いました。彼は4人のパキスタン人がタヒルが攻撃を行うのを手伝ったとも言いました。「現在、ヘリコプターが撃墜され、それがタリバン指揮官が仕掛けた罠だったことを確認しています」「タリバンはヘリコプターが使うルートを知っていました」「それは唯一のルートなので、彼らは山の中の谷の両側に場所をとり、ヘリコプターが接近するとロケット砲とその他の近代兵器で攻撃しました。ヘリは複数の命中弾を受けて墜落しました」。

 当局者はカルザイ大統領のアフガン政府が「これがオサマ・ビン・ラディンを殺した報復攻撃だったと考える」とも言ったと言います。タリバンはそうした断言はせずに、攻撃について犯行声明を出しました。攻撃はワルダク州(Wardak province)のサイドアバッド地区(Sayd Abad district)で起こりました。

 米メディアは、死者の中には海軍シールズ「チーム6」のメンバーが含まれていたと報じましたが、米当局筋はAFPに、犠牲者にはビン・ラディン襲撃に参加した者は誰もいないと言いました。

 ISAFの広報官は、タリバンの罠だったということについて、墜落の正確な状況はまだ調査中であると言いました。彼は遺体が現場から回収されたと言いました。

 アフガン当局者は、武装勢力がヘリコプターを撃墜し、ヘリは命中後にいくつかの部品に分かれたと言いました。

 別のmilitary.comの記事は、シールズが陸軍レンジャー部隊の救援に急行した時に攻撃を受けたとしています。

 日曜遅くに矛盾する説明がありました。シールズチームがレンジャー部隊を釘付けにした攻撃者を制圧、殺害して、その場を離れたのか、彼らが着陸しようとした時に攻撃を受けたのかです。ある当局者は彼らは任務を達成し、別の者はチヌーク・ヘリコプターが接近した時に攻撃されたと言いました。


 負けると言い訳が始まるのが欧米社会です。罠だったという話が、言い訳でないことを願いたいものです。

 攻撃の詳細はまだ分かっていません。特殊部隊は戦闘に関する情報を外に出しません。軍内部でも限られた情報しか分からないというほど秘密主義です。数年経たないと詳細は確認できないでしょう。

 しかし、昨日指摘したように、別の部隊の救援中に攻撃を受けたことは間違いがありませんでした。多分、シールズは接近中に攻撃を受けたのだと想像できます。彼らがシールズが救援に向かったのなら、着陸して、兵を展開した後では、タリバンは確実な戦果を得られません。兵が戦力を発揮できない状態で確実に仕留めるのが戦術の常識です。



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