バニ・ワリドの戦闘が停滞か
BBCによれば、バニ・ワリド(Bani Walid)の戦いで、暫定政権軍の兵士、7人が殺され、10人が負傷しました。
戦闘員は彼らが味方につくと主張した地元住民に裏切られ、待ち伏せを仕掛けられたと言います。
NATO軍は街を攻撃目標にしていますが、攻撃側には街を占領する能力がないと特派員は言います。
一方、ラス・ラナフ(Ras Lanuf)に近い製油所をカダフィ軍が攻撃し、15人の警備兵が殺されました。負傷した石油作業員は、シルト(Sirte)の方向から接近した後で、多数の車両が暫定政権軍が支配する製油所に奇襲攻撃をかけたと言いました。製油所は現時点では稼働していないと考えられています。
トリポリでは、国際空港に近い武器貯蔵庫で爆発がありました。原因は不明です。
この攻撃は、カダフィ大佐の息子サーディ(Saadi)が隣国ニジェールに避難した翌日に起こりました。彼は3人の将軍を含むカダフィ大佐の側近32人の中におり、9月2日にニジェールに入国したとニジェールのブリギ・ラフィニ首相(Prime Minister Brigi Rafini)は言いました。
ラフィニ首相はリビア人が人道的な理由でニジェールに入国し、国境を越えた者の中に国際刑事裁判所が探している者はいないと言いました。米国務省はニジェールがサーディ・カダフィをニアミーで拘留することを確認したと言いましたが、ニジェール政府の広報官は彼らは単に観察されているだけだと言いました。「政府の立場は何も変わりません。彼に対して国際的な追求はありません。他の者と同じく、彼は監視されているだけです」と広報官は言いました。
月曜日、中国は暫定政権をリビアを統治する権威と認めた最後の国連安保理の常任理事となりました。新華社の報道は中国がいつ暫定政権を支持するかという数週間の不確実性を終わらせました。
特派員はこうした動きがさらにカダフィ大佐を追い詰めると言いますが、所在は不明です。最新の音声放送で、彼はリビア国内で死ぬと言いました。新しいメッセージはシリアのアル・レイ・テレビ(Arrai TV、Al-Ray TVとも書きます)で月曜日に放送され、カダフィ大佐はリビアの暫定政権を裏切り者と言い、彼はクーデターに対して戦うと言いました。しかし、前のメッセージがカダフィ大佐が録音した音声だったのに対して、今回は声明文が放送で読まれました。アル・レイ・テレビのオーナー、ミシャン・ジャボウリ氏(Mishan Jabouri)は、カダフィ大佐が未だに「ベネズエラではなく、ニジェールや他のどこからでもなく、リビアの土地から闘いを指揮しています」、しかし、保安上の理由で彼自身がメッセージを読むことができないのです」と言いました。
バニ・ワリドの近くにいるBBCのリチャード・ギャルピン記者(Richard Galpi)は、シルトとバニ・ワリドで進行中の闘いは暫定政権軍が予想したよりもかなり厳しいと分かっていると言います。バニ・ワリドの闘いは月曜日に停止し、ある指揮官はBBCに、彼らはNATO軍の軍用機が空爆を続けるのを待っているところで、それらはカダフィ軍の兵士が街の中で使う重火器を狙っていると言いました。何十台もの車が攻撃を予想して街から流れ出ています。街から逃げた家族は、人々が家の中に留まるか、逃げるかで、通りは人気がないと言います。店はすべて閉じられ、食糧が不足していると彼らは言います。住民のファディラ・サリム(Fadila Salim)は闘いが非常に悪化しそうなので立ち去ると言いました。
攻撃者たちは彼らがバニ・ワリドを確保できたら、他のカダフィ支持者の拠点がより早く陥落するだろうと期待しています。
バニ・ワリドでは交渉が上手く行っているようにも見えましたが、住民は抵抗する気のようです。ピックアップトラックに武器を搭載した程度が多く、戦車などの重火器が少数の暫定政権軍には、カダフィ軍の兵器は強力な相手です。しかし、バニ・ワリドはそれほど大きな街ではなく、こうした兵器を隠すにも限界があります。だから、時間はかかっても、バニ・ワリドは陥落させられると思います。私は長くても1週間程度と思っていました。NATO軍の空爆がうまく効果を出せば、これくらいで終わるかも知れません。
それにしても、暫定政権軍がどこまで進撃したかについてや、味方についた部族はいるのかとか、そろそろ情報が出てきてもよさそうなものです。ギャルピン記者は暫定政権軍に街を占領する能力はないという理由を書いて欲しいですね。
|