英仏首脳がリビアを訪問
BBCによれば、イギリスのデイビッド・キャメロン首相とフランスのニコラ・サルコジ大統領がリビアを訪問して歓迎を受けました。
シルト(Sirte)の戦いについて、反政府軍は彼らがシルトに入ったと言います。国家暫定評議会(NTC)の広報官は、NTCの戦闘員がシルトの南と西の防衛線を突破したと言いました。シルトの中心部の幅は約8〜10kmです。彼らは激しい抵抗に直面し、犠牲者を処置するために2km後退を余儀なくされました。
キャメロン首相はイギリスがリビアに対して行うことを発表しました。
- 治安に関してNTCに勧告するために英軍チームを派遣します。
- 出来るだけ早くにリビアの資産6億ユーロ(9億4,800万ドル)を返還します。
- 重病のリビア人のために英国内の専門病院の中に50ヶ所の場所を設け、患者と随行人1人のためにビザの必要条件なしに受け入れます。
- 60万ユーロを地雷撤去活動のために、6万ユーロを警察の通信システムのために提供します。
金曜日にNTCはカダフィ支持者が持ち出したと考えられる金と現金を取り戻すためにニジェールに代表団を送りました。サルコジ大統領とアラン・ジュペ外務大臣は金曜日にニジェールの指導者に会います。
主要部分だけを紹介しました。
やはり、ミスラタ方面からシルトに接近する方が早かったようです。シルト東部はなかなか接近できず、先日はラス・ラナフに急襲が行われました。不思議とミスラタからシルト西部へ接近する反政府軍の情報はなく、疑問に感じていました。これは作戦を有利に進めるために、反政府軍が情報を制限したためかも知れません。シルトは10kmどころか、市街地部分は東西幅6km以下で、他は農地です。南北幅は5kmと、さらに狭くなります。それほど長く抵抗はできません。
イギリスの支援方針は、国防や治安の分野に食い込むことで強い結びつきを維持する意図があると言えます。新生リビアがイギリスと結びついていれば、過激主義が入り込む余地を狭くできます。ところで、日本政府はリビアに対してどんな支援を行うつもりなのでしょう。リビア革命をアフリカを安定させるチャンスと見ているのでしょうか。外務省や外務大臣に何か策はあるのでしょうか。
ニジェールに逃げた車列が金と現金を積んでいたのは、カダフィ支持派が持ち出したという証拠があったようです。NTCとしては、これがカダフィ一派の資金源となることを防ぎ、新生リビアのために使いたいのでしょう。
いまや、暫定政権がリビア政府になり、カダフィ側は「テロリスト」です。
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