暫定政権がシルト中心部へ迫る
BBCによれば、リビアの暫定政権軍はシルト(Sirte)でカダフィ軍と衝突しています。
国家暫定評議会(National Transitional Council: NTC)の兵士がシルトの西と東から侵入した後で、黒煙が街から登るのが見えました。
BBCの特派員は、暫定政権軍がすばやくシルトの中心部へ向けて進んだと言います。
西から前進する暫定政権軍の兵士(記事にはカダフィ軍の兵士と書かれていますが誤記だと思われます)は市の中心部から約1kmの周辺地域に達したと言います。
街の中にいる暫定政権の兵士、エル・トハミ・アブゼイン(El-Tohamy Abuzein)は、カダフィ軍の狙撃兵がモスクとその他の建物から発砲していると言いました。「彼らは家や公共の建物を利用しています」。
医療関係者は暫定政権軍の兵士2人が死んだと言いました。
BBCのアラステア・ライトヘッド(Alastair Leithead)は、シルトの東側の暫定政権軍と共におり、彼らはすでに市の中心部に向かう道路に沿って遠くへ前進していると言います。兵士は街を守るカダフィ軍とロケット砲を撃ち合っています。
NATO軍の航空機は土曜日にシルト地域の目標を攻撃しました。
暫定政権軍はバニ・ワリド(Bani Walid)でも強い抵抗に直面しています。
首都では土曜日の午後に爆発音が聞かれました。港湾地域から煙の柱があがるのが見えました。当局者は後で、それが軍の貯蔵施設での事故だったと言いました。
カタールに拠点を置く暫定政権のテレビ局は、アルジェリア当局がカダフィ大佐の娘、アイシャ(Aisha)の音声メッセージを放送したことを非難しました。アイシャはアルジェリアへ逃亡しました。新しいリビアの政府を批判したメッセージは、金曜日にシリアの親カダフィ派のテレビ局から放送されました。リビアのテレビ局は、アイシャ・カダフィが政治声明を出すことは許されないと言いました。彼女は人道的な理由でアルジェリアに入国許可を受けました。
シルトの中心部から1kmまで西から前進したのなら、シルトはほぼ陥落していることになります。東側がどうかは不明ですし、南側の戦線がどうなっているのかは情報がありません。それでも、すでに市内にこれだけ入り込めているのなら、あとは時間の問題です。
驚いたのは、アルジェリアがアイシャの声明を報道したことです。これで、アルジェリアの暫定政権への支持も怪しくなりました。カダフィ大佐自身を匿っている可能性を排除できないと考えます。
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