暫定政権軍はシルト攻撃の準備中
BBCがリビアのシルト(Sirte)に対する暫定政権軍の攻撃について報じていますが、現在は最終的な攻撃の準備段階にあるようです。
暫定政権軍はシルトを包囲し、NATO軍の軍用機が市内の目標を攻撃しているのが報告されています。
一方、トリポリ(Tripoli)では集団墓所が発見されました。この場所は1996年にカダフィ軍がアブ・サリム刑務所で1,270人を虐殺した時の遺体と考えられています。
アルジェリア国境にあるガダミス(Ghadames)で、暫定政権軍は約100人のカダフィ軍とアルジェリア人、部族の傭兵を撃退したと当局者は言いました。この攻撃で、少なくとも暫定政権軍兵士8人が死亡しました。広報官アーメド・バニ(Ahmed Bani)は記者会見で、この攻撃がカダフィ大佐の息子に関連があるという情報を得ていると言いました。
兵士たちは新しい障害物と検問所を設置して、様々な重要な場所に狙撃兵を配置し、シルトに対する最終的攻撃の準備のために銃の手入れをしています。
土曜日にNATO軍の軍用機がシルト上空に飛来して、いくつかの軍事目標を攻撃しました。
街の西側にいる戦闘員、アーメド・モハメッド・タジュリ(Ahmed Mohammed Tajuri)は土曜日の夜にシルトを離れるように命令を受け、詳細は提供せずに「NATO軍がそこでやる任務があるので」と言いました。街の東側の戦闘員は、指揮官から銃を使えるようにしておけと言われたと言いました。「我々が完全にシルトに入ったら、激しい市街戦になると思います」とマーティズ・サード(Maatiz Saad)は言いました。
BBCのアラステア・ライトヘッド記者(Alastair Leithead)は、シルトの東にいる暫定政権軍は着実に、用心深くシルトに向かっていると言いました。彼らは、カダフィ軍がいないことを確認するために、海岸の幹線道路の両側にある農場とくすんだ村を奪取し、保持することに熱心なように見えます。
特派員は、明らかに脅え、神経質になり、暫定政権軍が彼らを解放しに来たのか、弾圧しに来たのかを知らない多くの民間人がシルトから逃げてくるのを見ました。一部の者はトリポリが数ヶ月前に陥落したことを知らないようでした。
情報は相変わらず少なく、暫定政権が東西から街に攻め入る予定だということしか分かりません。南側がどうなっているのかが疑問です。南部の丘陵地帯まで攻め上がって、そこで防衛線を張っているのかも知れませんが、情報がないので確証はありません。
作戦としては、NATO軍が空爆を行い、戦果の判定を行ってゴーサインが出れば、地上軍が前進することになるでしょう。記事に掲載されている動画では、暫定政権軍の榴弾砲4門や戦車数両が見られます。バニ・ワリドに関しては情報がありません。
なお、米軍では20日付けで「聞かない、言わない」政策が正式に撤廃されました。関連記事が出ていますが、本当に問題が浮上してくるのはこれからであり、特に関心が湧かなかったので取り上げませんでした。記念すべき日ではありますが、注目すべき記事が出てくるのを待ちたいと思います。
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