カダフィ大佐とCIAとMI6の接点
BBCによれば、土曜日にメディアは、近年における、カダフィ大佐の諜報機関とアメリカ、イギリスの諜報機関が密接な関係を持っていたことを示す書類が発見されました。
CIAはテロ容疑者を尋問のためにリビアへ送り、MI6は亡命した反カダフィ派の詳細を手渡していました。
人権団体「Human Rights Watch」が見つけた書類は、MI6とCIAの長官からカダフィの情報機関の元長官、ムーサ・クーサ(Moussa Koussa)へ送られた個人的メッセージを含みました。
コーサ氏は革命初期に離反し、イギリスからカタールへ飛びました。人権団体は彼を残虐行為に関与したと訴えてきました。
記事から気になるところだけを取り出しました。
テロ容疑者をリビアに送っていたのは、昨日紹介したアブデル・ハキム・ベルハジ(Abdel Hakim Belhaj)のエピソードに共通しており、彼の主張を裏づけるものだと言えます(関連記事はこちら)。MI6の話の信憑性も高くなります。
アルカイダ対策のために、あらゆるテロ組織を妥当しようとして、米英はテロリズムを持ちいる国家元首、カダフィ大佐を保護していました。かつては激しく対立した国なのに、本土が攻撃されたらアルカイダに対抗する勢力とみなして保護したのです。こんなおかしな話がまかり通るのが、現在の国際社会です。これを暴いた「Human Rights Watch」は非常に意義のある仕事をしたと思います。
この対極にあるのがウィキリークスです。折しも、ウィキリークスが米外交公電を編集することなく、全文を公開するという暴挙を行いました。これはジュリアン・アサンジ代表の独断で、これまで協力関係にあったメディアは、米政府の協力者の身元を示す情報が含まれており、情報源を危険にさらすことはできないと、一斉にウィキリークスを批判し始めたと報じられています。私はウィキリークスの活動には疑問も感じながら一定の評価をしてきましたが、これですべて帳消しです。元々、アサンジ代表には破滅的な性格がありましたが、自らが作った団体を自ら破壊した形です。
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