アメリカがタリバンとの交渉を継続中
military.comによれば、オバマ政権は春にタリバンとの和平交渉を再開したい意向です。
国務省とホワイトハウスはタリバンの代表との一連の秘密会議を、ヨーロッパとペルシャ湾で2012年に続ける予定です。
交渉のポイントは、タリバン司令部の設置と米軍の捕虜になっているタリバン兵の釈放です。
オバマ政権は春にシカゴで大規模なNATOサミットを行う予定で、政権は発表するためのニュースを欲しています。
タリバン司令部のアイデアは5月のサミットに先立って牽引力が復活するとみられますが、いつ開設されるかは不明です。中立の第三国の事務所は和平交渉を行うために承認される見込みです。
カルザイ大統領は囚人の移動計画に反対のままです。それはいかなる囚人の移動にも反対する新しいの議会の規制によりさらに難しくなります。取引が壊れる前に、アメリカは暫定的に少数のアフガン人捕虜を自宅軟禁のために第三国(おそらくはカタール)へ移動することに同意しました。
ごく簡単に記事を紹介しました。タリバンとの交渉の中身が少し分かった点がこの記事のよいところです。
タリバンとの秘密交渉は以前から言われていましたが、いまや公然の秘密として語られるようになったようです。タリバンは交渉の存在自体を否定していました。
タリバンは政治団体として国際的に認められることを願っています。テロ組織を名乗るギャングと違い、タリバンは自分たちが政治組織として結実することを望んでいます。
しかし、タリバンの極端な教義をどうするかという問題があると、私は以前から指摘してきました。欧米の常識と相容れない部分、特に「極刑」を認めている点は修正のしようがありません。
タリバン司令部を認めれば、アフガン軍と権力の二重構造が生まれ、問題を起こしそうです。
この交渉は成功が極めて困難か、一端、成立してもその後に問題が起きる可能性を強く秘めています・それでも、アメリカにはこれをやるしか手がないのです。なぜなら、アフガン戦は「敗戦」だからです。相手に有利な条件を出す和平交渉をする者は敗者に他なりません。それを勝ったように見せかけるのが、現在のアメリカの戦略なのです。
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