国連が停戦維持軍の派遣を計画
military.comによれば、政治的取引や停戦合意に備え、国連はシリアに平和維持軍を派遣する計画を立てています。
国連本部で、平和維持軍事務次長エルベー・ラドソウス(Herve Ladsous)は「その通りです。もちろん、私たちは政治的解決や、少なくとも停戦の合意がなされた場合に備えて、様々なことを考えています」と言いました。ラドソウスは何人の平和維持軍が派遣されるかを言うのは早計だと言いました。国連平和維持軍を派遣するには安全保障理事国15ヶ国の承認が必要です。理事会はシリアについては分裂しており、ロシアと中国はアサド政権に対する制裁の恐れがあることを理由に、西欧とアラブ諸国が賛成する3つの決議を拒否しました。
国連とアラブ連盟の特使、ラハダル・ブラヒミ(Lakhdar Brahimi)は日曜日にアサド大統領に面会しました。シリア国営通信社は、アサド政権が犠牲際の停戦を支持するものの、反政府派支持の西欧とアラブ諸国が反政府派へ武器を提供しないことを条件にしました。反政府派も停戦は待望するものの、参加しないだろうと、ブラヒミ氏は言いました。
計画があるからといって、シリアの内乱の終わりが見えてきたわけではありません。国連はあらゆる場合に備えて準備をしているだけです。
現在のところ、両者共に戦闘を止めるわけにはいかない状況です。特に、アサド政権は武器の輸入がやりにくい状況で、反政府派にはトルコ経由で武器が流れ込んでいることを考えると、特にアサド政権には停戦は意味がないことが見えてきます。彼らが反政府派への武器提供を止めることを条件にしているのは、その為です。反政府派への武器提供は、シリアが実態を確認できないことであり、西欧もアラブ連盟も反政府派を支持しているので、止めさせるつもりもありません。結局、停戦の条件は整わないということになります。
これは悲観的、あるいはシニカルな見解ではありません。軍事的、政治的な要素を検討すると、こういう結論にしかならないのです。
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