シリア軍がクラスター爆弾で子供10人を殺害
BBCによれば、シリアの政府軍ジェット機がクラスター爆弾を子供の遊び場に投下し、子供10人が殺されました。
インターネットに投稿されたビデオは、地面に子供の死体が横たわり、嘆き悲しむ母親を示しました。子供たちはミグ戦闘機がダマスカス東部のデリ・アル・アサフィア村(Deir al-Asafir・kmzファイルはこちら)の遊び場に爆弾を投下したときに殺されました。別のビデオは投下されたクラスター爆弾とみられるものを示しました。
ビデオの中で、少女2人が通りに死んで横たわり、別のビデオは嘆き悲しむ母親が、病院と見られる場所で、娘の死体に覆い被さるのが見られました。国際赤十字委員会(ICRC)は、この攻撃を確認していないと言いました。こうした攻撃が行われたのなら、ジュネーブ条約上の深刻な事件です。合法なのは軍事的な目標だけで、民間人や、学校、病院のような民間の建物は攻撃してはなりません。
人権活動家は、日曜日に村に2発の爆弾が投下されたと言いました。ある男性は、70個のクラスター爆弾の子弾が発見されたと言いました。「殺されたのは15歳以下の者ばかりです」と、人権活動家のアブ・カシム(Abu Kassem)は言いました。彼はこの攻撃で15人が負傷し、村に反政府派兵士がいたことを否定しました。彼らは郊外で活動していると、彼は言いました。人権団体「Human right Watch」は、クラスター爆弾が使われた周子を示すビデオ報告が、特にマアッラト・アル・ヌーマン(Maarat al-Numan・kmzファイルはこちら)の周辺で増えていると言いました。シリア軍はそのような兵器は所持しておらず、訴えには根拠がないと言いました。反政府派のネットワーク、地域調整委員会は、日曜日のシリア全土の死者は、子供14人を含む117人だとしました。
反政府派は日曜日に、デリ・アル・アサフィア村に近いマージ・アル・スルタン基地(Marj al-Sultan・kmzファイルはこちら 1・2)を確保しました。反政府派はダマスカスの東部と北部、街の外縁を支配していますが、政府軍は首都の多くの場所で優性で、自由シリア軍は軍基地を永続的に支配することができません。
先週、同様の反政府派の攻撃がダマスカス南部のアル・ハジャル・アル・アサド(Hajar al-Aswad)にある防空大隊基地(kmzファイルはこちら)を、4日間の包囲の後で奪取しました。反政府派は先週、デリゾール州(Deir Ezzor)のマヤディーン(Mayadeen・kmzファイルはこちら)にある基地を奪いました。反政府派は現在、イラク国境からデリゾール市までの、ユーフラテス川沿いの地域を支配しているとみられます。
月曜日にインターネットに投稿された未確認のビデオは、アレッポよりも北で、ユーフラテス川上にあるティシェレンダム(Tishreen dam・kmzファイルはこちら)を支配下に置いたという反政府派戦士を示しました。このダムの周辺では数日間、激しい戦闘がありました。
別の展開で、ロシアがフランスと欧州連合がシリアの反政府派をシリア国民の合法的な代表として承認したことを批判しました。
記事は一部を省略しました。メドベージェフ首相のコメントが載っていますが省略します。
デリ・アル・アサフィア村は 昨日陥落した記事を紹介したマージ・アル・スルタン基地よりも、ダマスカス中心部に5.5km近い場所です。アル・ハジャル・アル・アサド防空大隊基地は大統領宮殿から9.5km足らずです。
ティシェレンダムはやはりユーフラテス川にあって、この地域が完全に反政府派に押さえられつつあることを示しています。
これだけ首都以外の基地が陥落しているということは、政府軍からの離脱者も多いと思われます。見た感じでは、政府軍は崩壊しつつあります。明らかにシリアでは進展が起きているのに、それを確認できないもどかしさを感じます。
これでホムスが陥落するようなら、トルコ軍が人道支援を名目に、重装甲部隊をダマスカスに向けて進撃させる可能性が高まります。この冬すべてが内乱で占められると、シリア国民の生活は本当に破綻する危険があります。それを終わらせるのはトルコ軍しかありません。
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