パキスタンが無人機の優位性を認めるも
military.comによれば、パキスタンはタリバンとアルカイダに対するアメリカの無人機の攻撃に戦術的優位性を認めましたが、領土内への攻撃をワシントンが急に認めたことは一蹴しました。
パキスタン外務大臣の表明はオバマ大統領が初めてパキスタンの反自治区への攻撃を認めたのに続きました。「無人機攻撃の戦術的優位性は認めますが、それは非合法、逆効果であり、受け入れられません」と外務省広報官アブドル・バシスト(Abdul Basit)はテキスト中で言いました。「我々の視点は常に非常に明白で、原則に基づいた立場です」。
2010年末にWikiLeaksが公表した米外交公電は、パキスタンの文民と軍の指導者が国民の不満にも関わらず、個人的にアメリカの無人機攻撃を支持していることを示しました。
Google+とYouTubeのユーザーとのチャットの中で無人機について質問されたオバマ大統領は、「パキスタンの連邦直轄部族地域(Federally Administered Tribal Areas: FATA)でそうした攻撃が沢山あった」と言いました。
先日行われたオバマ大統領のネット上のタウンミーティングで、こんな発言があったのですね。
パキスタンの本音が見える話です。自分たちにはできない無人機の攻撃をアメリカにやってもらい、タリバンやアルカイダには一定の威圧感を持っていたいのです。しかし、国民にそのことを言えないので、表向きはアメリカを批判しているのです。
このコメントがオバマ大統領の発言へのお返しかどうかは分かりません。それでも、これはいずれパキスタンが無人機への飛行機提供を再開し、補給ルートを再開するという手応えを感じさせます。アメリカとパキスタンのただれた関係は続くという訳です。
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