ハディーサ事件のウートリッチが海兵隊を除隊
military.comによれば、2005年のハディーサ事件で有罪となったフランク・ウートリッチ3等軍曹(Sgt. Frank Wuterich)が海兵隊を除隊しました。
彼の弁護士、ニール・パケット(Neal Puckett)は、海兵隊はウートリッチに名誉除隊の一段下の一般除隊(general discharge)を与えました。彼の階級は2等兵に降格されました。
事件はイラクで怒りを招き、イラク政府は犠牲者の家族のために正義を保証するため法的措置をとると言いました。しかし、当局者は詳細を提示せず、措置がとられたかは不明です。
ウートリッチは事件が解決するまで軍の中にいるよう強いられました。彼は情報テクノロジーの分野で職を望んでいると言いました。彼は2人の娘と共に南カルフォルニアに住んでいます。彼はAP通信の問い合わせには答えていません。パケット弁護士は依頼人は除隊時には声明を出さないと言いました。
この事件は何度も取り上げましたし、この記事には特にコメントすべきものもないようです。しかし、事件に一区切りつけるためには取り上げなくてはなりません。残るのはやり場のない怒りと虚しさです。他に何を言うべきか私には分かりません。
記事はウートリッチに批判的なように思えます。居住地のような、彼を特定するための情報が意図的に記事に盛り込まれているように思われるからです。ホームレス4人を殺害したとされる元兵士の家族の報道では、事件は事件として報じながらも、家族が経済的に困窮していることを紹介し、批判的な表現はありませんでした。これが日本のマスコミなら「殺人鬼の一家」として興味本位に報じたところです。松本サリン事件の報道がそれを象徴しています。しかし、記事はウートリッチの周辺に住む人たちに警告でも発するように、彼の年齢、家族構成、居住地などを書いています。まるで近所の人たちにバトンタッチでもするみたいです。それは言外の制裁のようにも思えます。
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