国防総省がアフガン軍の向上を楽観視
military.comによれば、米国防総省は年2回の報告書で、アフガニスタン国内での武装勢力の攻撃は再び減ったものの、パキスタンの隠れ家を拠点に活動するタリバンとアルカイダの戦闘員は今後数年間の戦争を成功させるためには最大の障害だと言いました。
しかし、報告書はNATO軍とアフガン軍が行う対武装勢力作戦はタリバンを大幅に低下させ、アフガン兵はさらに大勢になり、よく訓練されていると言いました。
国防高官は火曜日に記者たちに「その国境とその他の地域から放出される暴力すべてを制御することは、信頼できる国際的な国としてのパキスタンの使命です」「我々はそれを推し進めるつもりです」と言いました。
2011年10月〜2012年3月までの武装勢力の攻撃総数は昨年の同時期から16%下落したと国防総省は報告しました。しかし、攻撃は南部戦域では13%、西部戦域では7%増加しました。報告書は米主導の連合軍が2014年12月までに戦闘活動を終わらせるのを目前にして、全体的に混然とした図柄を表しました。能力のある治安部隊と機能する政府がその時までに整備されることは転換を成功させる必要条件ですが、報告書は依然として汚職と低い能力に苦しむままだと言います。
報告書はアフガン軍について楽観的な見解を示します。「特筆すべきは、我々がアフガン軍主導へ転換しつつあるということです」「アフガン軍は人数だけでなく、質も向上し続けています」。
アフガンの治安部隊は軍人と警察官が3月の約285,000人から現在は約345,000人へ増加しました。2011年9月に、NATO軍の指揮官が顧問付きで独立していると評価した部隊は、アフガン警察部隊にはなく、アフガン陸軍に1個旅団があるのみでした。2012年3月末の時点で、アフガン軍13個旅団とアフガン警察39個部隊はほぼ独立しているとされました。
報告書はアフガン軍によるISAF兵士への攻撃の増加(2007年5月から50件以上)を指摘しました。最近のAP通信の記事は、今年戦闘で死んだ19人のISAF兵士はいわゆる「アフガン兵による裏切り(green-on-blue)」だったと指摘しました。4月29日の時点で、独立系サイト「iCasualties」によれば今年は138人が戦死しています。
報告書はこうした攻撃は作戦上、戦略上に重大なマイナスの影響があるとしながらも、それらはアフガン軍(ANSF)とISAFの関係を大きく損なうことはないと結論しています。
国防総省は以前から、アフガンやイラクでの国軍・警察の整備について楽観視してきました。しかし、イラクは今でもテロ事件が起こり、安定しているとは言えない状態です。アフガンも同じような状態になることは間違いがありません。しかし、撤退を前に、一定の成果をあげたという話が欲しいわけです。この点は以前から当サイトで指摘してきました。
これまで何度もコメントしてきたので、同じことは繰り返しません。国防総省の態度に変わりがないことは記憶しておいてください。
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