イエメン政府が捕虜釈放で武装勢力と取引
イエメン国内のアルカイダの状況について、bikyamasr.comのニュースをいくつか読んでみました。
地元部族筋は、イエメン政府がアビヤン州(province of Abyan)のイエメン軍兵士を開放するために、「アンサル・アル・シャリア(Ansar al-Sharia)」に125万ドルの身代金を支払ったと報告しました。
「イエメン政府は兵士一人あたり14,000ドルを、アンサル・アル・シャリアと交渉する部族長の交渉委員会に185,000ドルを支払いました」と部族筋の人物が認めました。(記事はこちら)
アルカイダにつながるイスラム組織、アンサル・アル・シャリアは土曜日に73人の兵士を釈放しました。グループは兵士の家族と部族の調停の訴えによって人質を開放しました。武装勢力は金曜日に、捕虜を引き渡すため、記者、調停者、人権保護活動家をジャアー(Jaar)に招きました。インターネットに投稿された声明で、このグループはアブ・バシール・アル・ヴォヘシ(Abu Baseer al- Woheshi)が、ジンジバル(Zinjibar)の軍を攻撃した3月以降に拘束した73人を釈放するように命じたと言いました。グループは「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」の指導者であることを初めて明らかにしました。アルカイダは月曜日に捕虜を斬首すると脅しましたが、あとで無傷で釈放したいと表明しました。一方でアルカイダは、サウジアラビアの外交官、スイス人教師、フランス人支援活動家を拘束し続けています。
別の記事によると、部族筋はアビヤン州でスウェーデン人3人がアンサル・アル・シャリアに加わったと言いました。(記事はこちら)
3人は旅行者としてイエメンに合法的に入国し、イエメン政府と戦うために武装勢力に加わりました。彼らは月曜日にアビヤン州に到着し、いまは部族が支援するイエメン政府とアルカイダが激戦を行うジャアー市のアル・モスレス地区(al-Motheleth)にいます。イエメン政府はアルカイダと共闘する外国人の逮捕者は、ほとんどがサウジアラビアやソナマリア、イラクなどアラブ諸国から、少数がパキスタンやアフガニスタンから来ると言います。西欧からの人々を拘束することはほとんどありません。先週、イエメン政府は南部のハダラマウト州(province of Hadhramout)で39人の武装勢力を拘束し、全員が外国人でした。「アビヤンで激戦が彼らを隠れ家から出させたあと、武装勢力がアビヤン州からアル・ムッカラー(Al-Mukalla)へ逃げました」と住民は言いました。治安筋によれば、アル・ムッカラーでイエメン政府に逮捕された者たちはサウジアラビアに逃げるつもりでした。
3月にイエメンとアメリカはアビヤン州とアル・ベイダ州(Al-Baidha)AQAPの隠れ家に空襲を行い、武装勢力と共に民間人多数を死傷させました。イエメン内務省は、パキスタン人2人、サウジアラビア人2人、シリア人1人、イラク人1人が空襲で死んだ物の中にいたと言いました。
これら外国人のほとんどはテロリズムの訓練のためにイエメンのような国に行きます。AQAPはアビヤン州のムディヤ地区(Mudiyah)に訓練キャンプを設けています。住民によると、このキャンプは800人の地元民と外国人の戦士を擁していました。戦士の大半はイエメン人、サウジアラビア人、ソマリア人です。
別の記事によると、イエメン南部のラジ州(province of Lahj)でアルカイダ戦士と考えられる男が治安将校を暗殺しました。(記事はこちら)
情報将校ヤセル・アブドル・クワィ(Yasser Abdul Qawi)は、病院の近くを歩いている時にオートバイに乗った男に撃たれました。先週、ラジ州の将校は暗殺を逃れました。ラジ州の治安情報部の長、アブドル・クァーダー・アル・シャミ(Abdul Qader al-Shami)は爆発でボディガード2人と共に重傷を負いました。アンサル・アル・シャリアはイエメン軍の兵士と将校を狙うことで、西欧と取引をするイエメン政府を打倒しようとするアルカイダを支援しています。今月初め、政府軍がラウダル(Lawdar)近くの軍基地を攻撃したとする武装勢力への攻撃を始めてから、250人以上の人が死亡しました。
イエメンの新大統領、アルカイダと戦うと誓って就任したアブド・ラッボ・マンスール・ハーディー(Abd-Rabbu Mansour Hadi)は、北部でシーア派のイスラム教徒と、南部では分離論者とも対立しています。
この地域の動きは私も不勉強で、今回の記事には驚かされる部分もあります。兵士の釈放に1億円程度の金を使うとは驚きでした。今後、情報収集を増やしていかなければならないと感じます。まとまったコメントができないので、今回は特に書きません。
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