超党派議員がタリバン強化と報告

　military.comによれば、米連邦議会の指導者は日曜日に「バラク・オバマ大統領（President Barack Obama）が2010年にアフガニスタンに33,000人を増派してから、タリバンがさらに強力に成長した」と言いました。

　民主党のダニー・ファインスタイン上院議員（Sen. Dianne Feinstein）と共和党のマイク・ロジャース下院議員（Rep. Mike Rogers）による悲観的な報告はオバマ自身による先週のカブール訪問での「流れは変わった」と「我々はタリバンの勢いを挫いた」という評価に異議を申し立てました。ファインスタインとロジャース両議員はCNNの「State of the Union」で、彼らは確信がないと言いました。２人は最近、ハミド・カルザイ大統領（President Hamid Karzai）に会った地域への実情調査旅行から戻りました。「カルザイ大統領はタリバンが復帰しないと信じていました。私は確証がありません」「タリバンは多くの州で影の政府システムです」とファインスタイン上院議員は言いました。オバマ大統領が２年前に増派してからタリバンの能力が弱まったかについて尋ねられた時、ファインスタイン上院議員は「我々どちらもタリバンがより強力になったことに気がついたというと思います」と答えました。

　ファインスタイン上院議員は、ハッカニ・ネットワークを打倒するための援助の必要性について議論するために、パキスタンの指導者と会う機会を持ちたいと言いました。議会はオサマ・ビン・ラディン（Osama bin Laden）がその領域内に隠れていたことが分かってから、アメリカのパキスタンへの支援に様々な規制を定めてきました。最近の国防予算は国防長官が資金がタリバンと戦うのに有効でなく、パキスタンが道路に仕掛ける爆弾への対応を助けないと思うなら、軍事支援の60％を留保します。

　ロジャーズ下院議員はファインスタイン上院議員がアメリカがハッカニ・グループをテロ組織に指定する第一歩と彼らの活動を妨害するために積極的なステップを踏み出すことに同意したと言いました。彼はこのグループが約500人のアメリカ人の死に関係し、アフガン・パキスタン国境に沿って前哨基地を動かし続けていると言いました。

　紛争に対する世論の支援が弱まっているのに関わらず、米軍の戦闘任務の終了日を設定したことを批判して、共和党は戦争を選挙の争点にしました。「戦争は一方が勝つ時に一方が負けるのだということについて、我々は激しい議論をしなければなりません」」とロジャース下院議員は言いました。「そして、我々がタリバンの戦略的敗北の計算を始めないなら、我々は（米兵が）帰国して、隠れ家が再び確立されないと安心することができる場所へ着くことはありません」。

　両議員の見解は正しく、またオバマ大統領の評価も政策上は正しいのです。実際面を見れば、タリバンは弱体化していませんし、オバマ大統領は撤退を成功させるためには成果があったと言わなければならないからです。成果がないのなら、なぜ撤退するのだという議論が高まることになります。これは民主主義国で自由な発言が許されているために起きることだと言えます。

　ロジャーズ下院議員の「戦争は一方が勝つ時に一方が負ける」という発言についてコメントするなら、現代においてはこういう明白な勝敗はつきがたく、対テロ戦は特にそうだという点を言うべきでしょう。国家同士の戦争なら、どちらかが敗北を認めますが、対テロ戦はそいう機会はまずありません。特に、タリバンは現政府に成り代わって、アフガンを統治し、最終的に政府組織として認められたいという願望があります。そのためには、どんなに時間がかかっても構わないのです。私自身は、アフガン戦はアメリカは勝利を宣言して撤退するしか選択肢がないと思っています。その後は、無人偵察攻撃機を用いて、主に外部からアフガン政府を支援するのです。それでも、少数の特殊部隊は残存させる予定です。完全に地上部隊が撤退するのとは違います。アメリカにできるのは精々がこれくらいです。そうやって、崩壊した経済体制を立て直すのです。経済問題こそ、オバマ政権が批判される原因ですが、それはブッシュ政権時に構築された間違った戦争指導の結末のためでした。オバマ大統領は早くアフガン戦から抜け出て、経済的な成果を収めた上で２期目をまっとうしたいと考えているはずです。