米軍全体で自殺者がさらに増加

2012.6.9


 military.comによれば、米軍の中で自殺が急増し、過去十年間で最高の平均1日に1人が命を絶っています。

 今年最初の155日間で154人が自殺し、アフガニスタンで戦死する米兵を約50%も上回っています。この数字はイラクとアフガンでの戦いによる負担を反映しています。米軍は性的暴行、アルコール中毒、家庭内暴力、その他の不正行為にも取り組んでいます。2010年と2011年に自殺率は横ばいになったので、今年の上昇は当局者を驚かしました。増加の理由は完全に明らかではありません。研究は戦闘体験、PTSD、処方薬の誤用、個人的経済問題をあげています。陸軍のデータは複数回の戦地派遣が自殺により大きなリスクを与えることを示唆しますが、陸軍の自殺のかなりの部分は派遣されたことがない兵士によって行われています。

 6月3日までの2012年の現役兵の自殺総数154人は、昨年同時期の130人と比べて18%増加しています。2011〜2011年の同時期の136.2人を上回ります。今年1月から5月の総計は2年前の25%増しで、年間総数が最高になった2009年よりも16%増加しています。

 海兵隊は自殺者を減らすことで最も成功しています。数字は今年僅かに上昇しましたが、過去4年のレベルと大体一致しています。陸軍の数字は数字も若干あがっています。空軍の6月3日までの総計は昨年同時期の23人に比べると32人へ急増しました。海軍は過去10年間の傾向の僅かに上ですが、2011年からは少し下落しました。


 数字に関係する部分だけを紹介しました。

 米軍内の自殺問題はこれまで何度も取り上げてきました。なので、もう言うべきことも尽きたとは言えますが、空軍で増加が顕著なのは何とも不思議です。イラクからは撤退し、戦地にいる兵士は減っているはずですが、今のところ自殺率が改善する様子がないのです。アメリカは国別の自殺率では2011年に42位で、8位の日本に比べると自殺者は少ない国でもあります。

 正直なところ、言うべきことが浮かんできません。



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