フォート・ブラッグで技術兵が大隊指揮官を射殺

2012.7.2


 military.comによれば、フォート・ブラッグ基地(Fort Bragg)で兵士が上官を撃ち殺し、自らも自殺しました。

 同基地の広報官、ケビン・アラタ大佐(Col. Kevin Arata)は、犯人の兵士はリッキー・G・エルダー技術兵(Spc. Ricky G. Elder・27歳)だと発表しました。彼は医療センターで土曜日に死亡しました。エルダー技術兵は木曜日に安全に関する説明会の中で大隊指揮官、ロイ・L・ティスデール中佐( Lt. Col. Roy L. Tisdale)を射殺しました。もう1人の兵士、マイケル・E・ラザム技術兵(Spc. Michael E. Latham・22歳)は軽傷で、陸軍医療センターを退院しました。3人は第525戦場監視旅団第525旅団特別任務大隊の隊員です。

 エルダー技術兵は最近、基地で1,700ドルのツールキットの窃盗罪で軍事裁判に直面していました。彼はカンザス州でも裁判で係争中でした。エルダー技術兵はバーで女性の顔を殴り、金曜日にカンザス州リノ郡の裁判所に行くことになっていました。彼の弁護士、レス・ハルニック(Les Hulnick)はエルダー技術兵が司法取引に応じ、加重暴行の重罪で有罪を認めることを合意していました。彼は執行猶予になり、賠償金を払う予定でした。

 ハルニック弁護士は、エルダー技術兵が2010年4月4日にスポーツバーでデボラ・M・キオ=ダグラス(Deborah M. Keough-Douglas・29歳)の顔を殴った件で起訴されたという新聞報道を認めました。新聞はキオ=ダグラスが60,000ドルの医療費を強いられたと報じました。ハルニック弁護士はエルダー技術兵が当初、意図的で無謀な加重暴行で起訴されたと言いました。彼はエルダー技術兵が2010年9月に無罪を主張し、アフガニスタンに派遣されるように速やかな裁判を受ける権利を放棄したと言いました。彼は11月に無謀な加重暴行を認めました。ハルニック弁護士は基地での窃盗容疑については知らず、銃撃のニュースにショックを受けたと言いました。

 銃撃は4日間の週末休暇で外出する前の安全説明会を受けている間にバストーニュ・ゲーブル(the Bastogne Gables)の近くの野外で起こりました。

 記録によれば、エルダー技術兵は2004年に高校を卒業して陸軍に入隊し、2010年6月に第525戦場監視旅団に配属される前、第509歩兵連隊、第29歩兵連隊で勤務しました。彼は2006年10月〜2007年11月までイラクに、2010年9月〜2011年7月までアフガンに派遣されました。

 死亡したティスデール中佐は青銅星章、名誉負傷章を含む多数の勲章を受勲した指揮官でした。


 また、米兵の蛮行です。記事は一部省略しています。

 60,000ドルという医療費は整形手術の治療が必要だったことを示しており、被害者の傷がかなり酷かったことを思わせます。基地での窃盗はその金を作るためだったのかも知れませんが、詳細は分かりません。スポーツバーで酒を飲み、試合観戦中で興奮した中で何かが起きたのだろうと想像できるだけです。この事件で必要になった金を稼ぐために窃盗事件を起こした可能性もあります。

 それにしても、休暇前の説明会で事件を起こすとは、下手なテロ事件以上に影響が大きい話です。この種の事件は国内メディアはほとんど報じませんが、当サイトで紹介しているように、時々、起きることなのです。在日米軍問題を考える上でも、こういう事件に関する知識が不可欠です。



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