シリア軍は領域の30%のみを支配か

2012.8.15


 BBCによれば、元シリア首相リアド・ヒジャブ(Riad Hijab)はシリア政府が道徳的、財政的、軍事敵に崩壊しており、政権は領域の30%しか支配していないと言いました。

 彼は海外にいる反体制派に団結を、シリア軍には国民の側に立つように求めました。ヒジャブ氏は「私はシリア軍にエジプトとチュニジアの例に続いて、国民の側に立つように要請します」とつけ加えました。ヒジャブ氏が家族と共にヨルダンに逃げてから、公的に話すのは初めてです。アメリカは以前に彼に課した制裁を解きました。「シリアは反乱に加わるための適正な瞬間を待っている役人と軍人で一杯です」と彼は言いました。

 シリアを57ヶ国のグループから一時的に外すという外務大臣の提案を検討するためにイスラム諸国会議機構がサウジアラビアで会合を開き、シリアは外交的孤立にも直面しています。イランはこの提案に抵抗しています。

 アサド大統領は危機について議論するために側近のブサイナ・シャーバン(Buthaina Shaaban)を北京に送りました。中国外務省は反政府派の小隊も検討していると言いました。中国はシリアに関する国連決議には反対しましたが、停戦と政治的対話を支持しています。

 アレッポでは反政府派指揮官が戦車の砲撃で死亡しました。

 それから、BBCは反政府派がシリア軍戦闘機を撃墜した時の別の映像を公表しました(映像はこちら)。こちらの方が状況がよく見えます。


 記事は一部だけを紹介しました。

 30%という数字が適切かどうかが分かりませんが、本当だとすると、大都市以外は全部反政府派の領域だということになりそうです。

 こうして色々と情報は出てくるのですが、確認できないことが多すぎて困りますね。これは反政府派が完全に統一されていないことと、広報活動が弱すぎるためだと思われます。

 ヒジャブ氏の言うとおりなら、すでにかなりのシリア軍が離反しているはずです。実態がどうなのかが分かりません。今後の情報を見ながら判断していくしかなさそうです。



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