米リビア大使が暴動で殺害

2012.9.13


 BBCによれば、バラク・オバマ大統領(President Barack Obama)は、イスラム教を侮辱する映画への抗議活動の間に駐リビア大使を殺害した者に裁きを下すと言いました。

 しかし、彼はベンガジの米領事館への攻撃はアメリカとリビア政府の絆を壊すことはないと記者に言いました。ミット・ロムニー(Mitt Romney)は危機に対する大統領の対処を批判しました。

 J・クリストファー・スティーブンズ大使(Ambassador J Christopher Stevens)は群衆が領事官を襲った後、煙を吸引したために死亡しました。別のアメリカ人3人も殺され、領事館は燃やされました。火曜夜の攻撃の間に、RPGが使われたとされます。水曜日、焼け焦げた車が損傷した建物の横の駐車場にありました。米海兵隊の対テロチームが攻撃後の警備を強化するためにリビアへ派遣されました。映画を非難する抗議者たちは、火曜夜、カイロの米大使館を攻撃しました。

 ホワイトハウスのローズガーデンで、オバマ大統領は「間違いはしない。正義はなされる」と言い、最も強い言葉で野蛮で衝撃的な攻撃を批判しました。ベンガジでクリス・スティーブンズが死亡したことは特に悲劇的です。ここは彼が救うために尽力した街でした」。大統領はカダフィ大佐を打倒した後のリビアでの大使の活動を賞賛しました。

 建物は銃とRPGで武装した群衆に攻撃されました。その後、スティーブンズ大使と職員は現場から避難しようとして領事館へ行きました、

 病院でスティーブンズ大使を診たリビア人医師、ザイアド・アブ・ゼイド医師(Dr Ziad Abu Zeid)は、彼がおそらく煙を吸ったために、窒息で死亡したと言いました。ほかの怪我はありませんでした。


 記事は一部を紹介しました。

 ここでオバマ大統領が犯人たちを厳しく処罰すれば、アメリカに対する反発は強まるばかりです。まして、特殊部隊を送り込んで、犯人を射殺するような手法は取るべきではありません。つまり、リビアの司法機関に任せるべきだということです。この点が心配でしたが、実際、ほかの報道によると、オバマ大統領はそう述べたようです。

 群衆は大使を直接狙っておらず、建物を攻撃したと考えるべきです。群衆の怒りには、イスラム教を冒涜する内容の映画が原因でした。どのような映画かは分かりませんので、できれば内容を知りたいと思います。群衆が勘違いしている可能性も今の段階では否定できません。しかし、こうした極度の暴力は肯定することはできず、それに関しては処罰があるのが当然です。

 当然ですが、イスラム国の人たちも抗議の仕方を学ぶ必要があります。声を使って抗議する方法の技術をさらに高めなければなりません。

 ロムニー大統領候補者がオバマ大統領を批判するのは当然で、ここで対立候補との違いを鮮明にしないと選挙を戦えないからです。しかし、それは政策としては正しくありません。むしろ、クリストファー大使がどんな人だったかを知らせることが大事です。



Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.