米大使殺害に元グアンタナモベイ収容者が関与?
military.comによれば、米情報筋は元グアンタナモ米収容所の拘留者がリビアの米領時間への攻撃を主導したかも知れないとFOXニュースに言いました。
かつてアメリカへの脅威とみなされた53歳のリビア国民、サフィヤン・ベン・クム(Sufyan Ben Qumu)がクリストファー・スティーブンズ大使(Libya Christopher Stevens)と国務省職員3人を殺したベンガジでのPRG攻撃を主導したと考えられていると情報筋は言いました。記事はクムがどのように攻撃に関与したかを言いませんでしたが、彼の戦闘グループ、アンサル・アル・シャリア(Ansar al-Shariah)は参加したと疑われています。グアンタナモベイの資料は、彼が2001年の攻撃の背後にいる資金提供者とつながっていたことを示すとFOXニュースは言いました。
クムはブッシュ政権が彼をリビアで投獄し続けることを条件にして2007年9月28日に釈放するまで、グアンタナモベイ収容所にいました。ムアマール・カダフィ大佐の政権は後に、イスラム教徒との和解の一環としての恩赦計画で、彼をトリポリの悪名高きアブ・サリム刑務所から釈放しました。
2011年、リビア内乱の間、クムはベンガジの180マイル北東にある、彼の故郷、ダーナ(Derna)で反カダフィ戦士の一団を率い、カダフィ追放の一躍を担い、国家暫定評議会と同盟したリビア・イスラム戦闘グループに関与したと、機密が解除された資料は示します。
「はい。(スティーブンズ大使と3人の国務省職員は)大使館(領事館)へのテロリスト攻撃の間に殺されました」と国家対テロリズムセンターの所長、マシュー・オルセン(Matthew Olsen)は上院公聴会で水曜日に言いました。「我々は攻撃に関与した者がアルカイダ、特にイスラム・マグレブのアルカイダとつながりがあるか、協力者である兆候を見ています」「浮かび上がった構図は何人かの異なる者たちが関与したということです」とオルセンは上院国土安全保障政府問題委員会で言いました。
ようやく、アルカイダとリビアでの米大使殺害の関係を示す記事が出てきました。しかし、その中身はかなり希薄です。リビアで元グアンタナモンベイ収容者が野放しになっているというだけの話で、これだけなら「だから何?」という程度です。
Wikipediaを見るとクムは53歳です(記事はこちら)。2005年にWikileaksが公表した資料では、彼はかつてリビア・イスラム戦闘グループのメンバーで、1998年にタリバンに参加し、おそらくアルカイダのメンバーで、アフリカ過激派ネットワークのメンバーでした。
これはあまり強い証拠ではありません。情報機関はテロリストのリストに載っている者から順に調査します。すると、クムのようなうってつけの人物がリビアにはいるわけで、まず彼と周辺を疑っている段階なのだとも考えられるのです。
仮に彼らが事件に関与したとしても、偶然に発生したマホメットを冒涜した映画の抗議運動に乗っかった程度だと思います。変な映画を作ったのはアメリカ人であり、アメリカのオウンゴールに近いとしか思っていません。
果たして、最初から大使を狙った攻撃だったのか、単に領事館を燃やせという話だったのか。今後、どれだけ明らかになるのかに注目しています。現段階では、暗殺といえるほど周到な攻撃ではなかった可能性の方が高いと考えています。
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