アルカイダが公電を入手と検察官が主張

2013.1.11


 military.comによれば、アルカイダのオサマ・ビン・ラディン(Osama bin Laden)はブラッドレー・マニング上等兵(Pfc. Bradley Manning)が漏洩した機密の公電を手に入れていたと軍検察官は裁判官に言いました。

 ビン・ラディンは別のアルカイダのメンバーにマニングがWikiLeaksに漏洩した米軍の報告書と国務省の公電を手に入れていたと、検察官のジョー・モロー大尉(Capt. Joe Morrow)が、フォート・メーデ(Fort Meade)で行われた審問で言いました。別の検察官は、これを示す証拠と2010年2月にマニングとWikiLeaksの創始者、ジュリアン・アサンジ(Julian Assange)のオンラインチャットのログを提示する予定だと言いました。チャットの一つは2人がニューヨークタイムズ紙の記事について笑っていたことを示しています。

 彼に対する起訴は、死刑に値する1917年のスパイ法と敵の支援への違反です。検察官は死刑を求刑しないと言いましたが、すべての起訴で有罪なら、マニングは仮釈放のない終身刑になる可能性があります。

 審問を担当する裁判官のデニス・リンド大佐(Col. Denise Lind)は、3月6日から裁判を行うと決め、機密情報が使われたかも知れないことを検討するため少なくとも6月3日まで、休廷すると言いました。裁判は約6週間かかるとみられます。

 より軽い刑を求め、マニングの弁護士は、マニングは最大20年の禁固刑の犯罪については認める意志があると言いました。裁判官が申し立てが合法と判断すると、検察官はそれに同調し、裁判を先へ進められます。


 記事は一部を紹介しました。

 WikiLeaksはインターネット上に公開されているので、ビン・ラディンでなくても、情報を手に入れられました。特に、マスコミの一部は優先的に情報を入手できました。

 知る範囲では、マニングが漏らした情報に、アルカイダがテロに利用できそうな情報はありません。こういう情報をテロ攻撃に活用するのは、予想以上にむずかしいことです。それ以上に、民間人を虐殺した攻撃ヘリコプターのカメラ映像が与えた衝撃の方が大きかったと言えます。

 軍はみっともない裁判はしたくないでしょうし、マニング側はできるだけ軽い刑罰で抑えたいと考えます。かなり面倒な裁判になるかも知れません。今後も注目していきます。


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