アル・ヌスラ戦線が指揮官死亡の報道を否定

2013.10.27


 alarabiya.netによれば、シリア国営テレビは金曜日、アルカイダ系武装グループ、アル・ヌスラ戦線の指揮官アブ・モハマンド・アル・ゴラニ(Abu Mohammad al-Golan)が殺害されたと報じましたが、国営通信社SANAは同じ警告を取り下げました。

 シリア国営テレビはアル・ゴラニがラタキア州(Latakia)で殺されたと言いました。シリアの戦闘に詳しい人権団体「The Britain-based Syrian Observatory for Human Rights」は、ラタキア州とデリゾール州(Deir el-Zour)で活動家と接触したアル・ヌスラ戦線の上級指揮官はアル・ゴラニが殺害されたことを否定したと言いました。その他のアル・ヌスラ戦線の情報源は、アル・ゴラニとの接触が切れているため、報道を否定も肯定もできないと言ったと、人権団体は声明の中で言いました。AP通信が接触したダマスカス郊外の反政府指揮官は、彼はアル・ヌスラ戦線を含んだ戦闘員との接触に基づいて、アル・ゴラニは生きており健康だと考えると言いました。詳細は言わず、安全への懸念から身元を明かしませんでした。

 この報道は、分断化された反政府派が戦場で重大な損失を被ったときに出ました。シリア軍はアル・ヌスラ戦線を含んだ、少なくとも40人の反政府派戦闘員を金曜日早くにダマスカスに近い場所での待ち伏せ攻撃で殺害したと、シリア政府は言いました。

 alarabiya.netによれば、アル・ゴラニは健康であると、アル・ヌスラ戦線は土曜日に声明で言い、国営テレビの報道を否定しました。「1つのチャンネルだけが主張したこと、アル・ヌスラ戦線の主張が殺害されたという主張は嘘です」と同グループは言いました。


 記事は一部を紹介しました。

 真相はなんだか分かりませんが、違う人物を殺したのを勘違いしたのかも知れません。近いうちに、本人がビデオメッセージを出せば、真相は分かります。こんな誤報は戦争ではありがちです。内容そのものよりも、こういうこともあることを教えてくれるのが大事な記事といえます。


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.