空母レーガンの隊員が再度、東電を提訴へ
military.comによれば、裁判官が訴訟を却下した数週間後、2011年の東日本大震災で被曝した米海軍兵士の弁護人はまた訴訟を起こすと言いました。
2011年3月11日の地震と津波の後の救難活動中、USS ロナルド・レーガン(USS Ronald Reagan)に乗っていた51人の海軍兵士の代理であるチャールズ・ボナー弁護士(Charles Bonner)は、別の25〜25人の隊員を含めたことに関連して、東京電力に対して訴訟を起こす計画だと言いました。
福島第一原発は津波で壊れ、数十年で世界最悪の核メルトダウンの現場となりました。前例と同じく、訴訟は東電が故意に米軍に、汚染地域と緊急支援に対応した海軍兵士を汚染する放射性物質のリスクを知らせなかったと主張します。「彼らは大衆に嘘をついたのです」とボナー弁護士は電話インタビューで言いました。「彼らは米軍に進行中だった漏洩について嘘をつきました。彼らは完全なメルトダウン状態だったことを米軍に言いませんでした」。
サンディエゴの連邦判事、ジャニス・サンマルチーノ(Janis Sammartino)は、先月、訴訟を却下する手続きを行いました。彼女は、日本政府がアメリカを騙すことで公益事業と協力したかを判断する権限がないと主張しましたが、もうひとつの訴訟の可能性はそのままにしました。
ボナー弁護士は修正された訴訟は東電だけに対するものとなると言いました。訴訟は数週間以内に行われる予定です。東電の公報はコメントしていません。訴状によれば、原告代表、現在24歳のリンゼイ・クーパー(Lindsay Cooper)は、カルフォルニアの住人で、空母レーガンのフライトデッキで航空甲板長の兵曹として働いていました。空母には事件当時、約5,500人が乗船していました。白血病と精巣癌のような医療問題の診断を受けたため、レーガンに乗船していた乗員3〜4人がボナー弁護士に訴訟に参加するために接触しました。彼は、彼の事務所が事件で傷ついた別の請負業者が関係する別の訴訟を検討しているとも言いました。
食糧と水を仙台の住民へ運ぶ間、海軍兵士たちは繰り返し、発がん性物質のイオン化放射線にさらされました。海軍は周辺と1ダース以上の乗員に汚染の痕跡を見つけた2日後に艦船を再配置しました。しかし、船は支援を提供するために、ほぼ1ヶ月間、この地域に留まりました。2011年3月23日撮影の海軍の公式写真は、潜在的放射線汚染を取り除くために、フライトデッキを掃除して、ほうきを使う水兵を示します。
訴状によれば、任務中、東電と日本政府当局は、空母レーガンや艦隊のその他の船に放射線の危険はないと主張しました。「彼らは、恥じることなく原子炉のメルトダウンについて嘘をつく間に、『すべては管理下にある』『すべては問題なく、あなた方は我々を信頼できる』『差し迫った危険や人命への脅威はありません』と断言しました」。海軍兵士たちは、彼らの医学検査、観察と治療、逸失賃金の償還、懲罰的損害賠償等の支払い頼めに10億ドルの基金の創設を求めました。
記事は一部を紹介しました。
記事自体は米軍兵士の健康問題についての内容ですが、実際には日本人にも大いに関係する内容だと言えます。
東電と日本政府が問題なしとした場所で、実際に被爆が起きているという事実は、日本の公式見解とされている汚染状況が、まったく緩いものであることを物語っているからです。
私は福島第1原発で冷却ポンプが動かないと聞いて以来、最悪の事態を想定すべきだと主張してきました。しかし、政府から発信される情報は極めて甘く、実態と違うのではないかという疑念を払拭できませんでした。当時の総理大臣は原発には厳しい態度を取り続けてきた菅直人氏でしたが、その政権ですら、原発事故を正確に状況把握ができなかったのです。
この状態は、安倍政権になってからは、さらに酷くなっているといえます。汚染水は止めることができず、地下水に混じって、海に流れ出ています。それでも、政府は汚染レベルは低いと言い続けています。到底信じられない話です。廃炉が終わるまでに、どれだけの放射性物質が漏洩するのかは予測困難です。
電機と発電に関する日本人の発想は、すでに異常としか思えません。これは安全保障問題にも関係します。戦争状態になった場合、敵は原発を威力の強い爆弾で攻撃すれば、放射能漏洩を引き起こせるかも知れません。それを防ぐために自衛隊は多くの労力を割かなければならなくなります。
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