シリア大統領宮殿近くに迫撃弾が着弾
BBCによれば、シリアのダマスカスにある大統領宮殿の1つの近くで、迫撃砲弾が爆発しました。
シリアのアレッポでは、政府軍のロケット攻撃が少なくとも19人を殺したと目撃者と人権活動家は言います。ロケットはジャバル・バドロ地区(Jabal Badro district・kmzファイルはこちら)を攻撃し、いくつかの建物を破壊しました。多くの人たちが瓦礫の下になったままかも知れません。シリア政府はこの主張にコメントしていません。
シリア国営メディアは迫撃砲弾がダマスカスの大統領宮殿の1つの近くで爆発しました。犠牲者は報告されていません。大統領がその時にティシェレン宮殿(the Tishreen palace・kmzファイルはこちら)にいたかは分かっていません。
人道支援物資を積んだ2機の最初のロシア航空機がラタキアの空港に着陸しました。発電機、テント、食糧を含む46トンを超える支援物資がモスクワから送られました。航空機は帰路でロシア国民を連れ戻すことになっています。これは最初の直接的な避難です。
人権団体「The Syrian Observatory for Human Rights」は、地対地ミサイルが月曜遅くにジャバル・バドロ地区を攻撃したと言いました。6人の子供と3人の女性が犠牲になりました。アレッポの住民はロケットが3つの隣り合った建物を破壊したと言いました。「死体は徐々に掘り起こされています。子供を含めた何人かが病院で死にました」と住民のモハンマド・ノウル(Mohammad Nour)は言いました。
ジャバル・バドロ地区は、アレッポ国際空港からアレッポ市街へ通じる幹線道路に隣接した地域です。空港からは約3km離れています。このロケット攻撃は空港を巡る戦いの一環として行われたもので、多分、狙いをはずれて住宅地へ落下したのでしょう。戦争ではこういう規模で意図しない殺人が起こることは珍しくありません。この種の犠牲が山ほど出るのが戦争だということを忘れてはいけません。
ティシェレン宮殿は大統領宮殿の本体から約600m離れた場所にある巨大な建物です。建物は変形した正方形という感じで、一辺が1km程度ある巨大さです。ティシェレン宮殿の東側には大きな環状通があるのですが、この近くまで反政府派が進出していることを示すために撃ったと考えてよさそうです。環状道路とメッツェ軍用空港が陥落すれば、ダマスカス市内の防衛拠点はほぼなくなり、残るはケジオン山の大統領警護隊が頼みになります。
ロシアが自国民を避難させようとしていることからも、アサド政権の分の悪さが窺い知れます。ラタキアはキプロス島の対岸にある、シリア北西部の一帯です。ここは出国するロシア人を待機させるには適切な場所です。送られた支援物資は、当然、政府支持派のために使われるのです。
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