元米兵がアル・ヌスラ戦線と共闘して逮捕

2013.3.30

 military.comによれば、米軍退役兵がシリア内戦に参加し、アルカイダと共に戦ったことで起訴されました。

 30歳のエリック・ハルーン(Eric Harroun)はアレキサンドリア地方裁判所で、大量破壊兵器、特にRPGを国外で使った件で起訴されました。

 FBIの宣誓供述書によれば、医療除隊する前に3年間陸軍に勤務したハルーンは、今年1月〜3月まで、反政府派に味方して、シリアでの軍事活動に関わりました。ハルーンはFBI捜査官に、自由シリア軍に参加したくて、11月にトルコに行ったと述べました。1月に彼は国境をわたり、自由シリア軍に接触し、軍は彼にロシア製ライフル銃2丁で武装させました。数日以内に、ハルーンは自由シリア軍とイラクのアルカイダとして知られ、アメリカがテロ組織に指定しているアル・ヌスラ戦線が共同で行ったシリア軍の野営地への攻撃に参加しました。

 戦闘の後、ハルーンはアル・ヌスラ戦線のトラックの後部に乗って退却しました。アル・ヌスラ戦線のキャンプでは、彼は最初は囚人のように扱われましたが、あとで他のメンバーに受け入れられ、彼らと共にいくつかの攻撃に参加しました。ハルーンは、アル・ヌスラ戦線の戦闘員が、なぜアメリカは彼らをテロ組織に指定したのかと尋ねたと言いました。

 ハルーンはRPGランチャーを攻撃で使い、フェイスブックでシリア軍のヘリコプターを撃墜したと主張しました。彼は約10人を撃ったが、殺したかどうかは分からないと言いました。

 フェイスブック上で、ハルーンは「よいシオニストは死んだシオニストだけだ」とも言い、イスラエルが残虐行為をしているパレスチナの領域へ行くつもりだったと言いました。ハルーンは2000〜2003年、陸軍に勤務し、交通事故で怪我をした後で医療除隊しました。

 陸軍広報官は、ハルーンはミズーリ州のフォート・レオナルドウッド(Fort Leonard Wood)とカンザス州のフォート・ライリー(Fort Riley)で勤務し、海外派遣の記録はないと言いました。

 ハルーンには終身刑の可能性があります。


 記事の後半は省略しました。

 今日は戦況に関する情報がなかったので、この記事を取り上げましたが、多くをコメントすることはありません。こういう人は常に出てくるものですし、それを止めることは不可能に近いのです。

 米軍にも反ユダヤ主義者はいるし、そういう人がアルカイダに参加するという可能性が分かった点は興味深いところです。

 彼が本当にヘリコプターを撃墜したかどうかは確認ができません。その他の軍事活動についても同様です。

 それから、自由シリア軍とアル・ヌスラ戦線は公的には一緒に活動していないことになっていますが、この記事では、連携した作戦を行っている点も分かりました。現代では、白と黒の区別はつけにくいのです。こういう事実は、西欧諸国がシリアの反政府派に武器を提供することを妨げる可能性もあります。


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.