北朝鮮はミサイルを発射するか?
military.comによれば、北朝鮮軍は非武装地帯(DMZ)で春の植え付け作業を開始しました。
ミサイル発射と核実験の緊張の中、北朝鮮軍は米、キャベツ、大豆の植え付けに焦点を置いています。DMZに沿った村落で、彼らは農民の植え付けを手伝い、膝まで泥と水に浸かっています。
DMZの内側で、北朝鮮軍兵士は背嚢を背負って行進しました。黄海北道(Hwanghae province)の丘の上で、キム・チャンジュン大佐(Col. Kim Chang Jun)は、農村に配属されながら、戦争の準備もしていると言いました。「農民が農場に出て、子供たちは学校に行き、外目には平和的に見えます」と彼は言いました。「しかし、舞台裏で彼らは戦争の準備をしています」彼らは深夜まで働き、朝戻ります。招集されれば、彼らは戦いに出る準備ができています」。
DMZの監視所で、キム大佐は核兵器を「北朝鮮の活力源」と呼びました。「核兵器を持たなければ、我々は外国軍の脅威にさらされ続けるでしょう」。
しかし、当面は多くの北朝鮮軍兵士の労働は土地へ向けられています。今年は北朝鮮への春の訪れは遅く、植え付けの時期を1ヶ月遅らせました。困窮した北朝鮮は2400万人の国民に食べ物を与えることと戦っています。国連の見積もりでは3分の2の国民が慢性的な食糧不足に耐えています。
DMZの内側にある板門店の農村では、有刺鉄線と対戦車障害物に囲まれた畑で、農民は米、キャベツ、大豆、大根の植え付けに勤しんでいました。
また、ロイターによると、包括的核実験禁止条約機構(CTBTO)は23日、2月に北朝鮮が実施した3回目の核実験で放出されたとみられる放射性希ガスが、実験場所から約1000キロ離れた日本の高崎市で検出されたと発表しました。北朝鮮が核実験を実施したことを裏付ける証拠となります。
検出されたのは実験から約2カ月後の4月9日。CTBTOの報道官は、実験で使われたのがプルトニウム型か濃縮ウラン型かは判別困難と説明しました。
初回の2006年と、2回目の2009年の核実験はプルトニウム型爆弾だとされています。3回目で濃縮ウラン型に転換したとすれば、北朝鮮の兵器の性能が大幅に強化されたと言え、国際社会にとって深刻な懸念要因となります。
CTBTOは世界各地に観測所を置いています。2月の実験時には、ほぼ同時に世界中で地震のような振動が観測されました。しかし、実験を裏付ける放射性物質は、その後数週間たっても検出されませんでした。3月中旬、CTBTOは放射性物質が検出される可能性は低いとの見解を示していました。
CTBTOが23日発表した声明によると、ロシアのウスリースクでも、高崎より低いレベルの放射性希ガスが検出されました。
声明は「キセノン131mとキセノン133という2種類の放射性同位元素の希ガスが検出されました。これらは、放出源を特定する信頼できる情報」とした上で、「検出されたのが、実験から7週間以上も後というのは異例。このようなことは想定しておらず、2009年(前回の北朝鮮の核実験)の時もこんなことはありませんでした」と説明。
放出された場所は(北朝鮮の)実験場の可能性が高いとしたものの、別の場所である可能性もまだ「完全には排除」できないとしています。
ロイターの別の記事によると、4月23日、米国は、北朝鮮が核兵器保有国としての地位を認めるように要求していることに対して、強い拒否を示しました。
カントリーマン国務次官補(国際安全保障・不拡散担当)がロイターに「北朝鮮による核兵器保有国としての位置付け要求は現実的ではないし、受け入れられない」と語りました。ジュネーブでの核拡散防止条約(NPT)再検討会議に際しての発言。
記事は一部を紹介しました。
今日は北朝鮮がミサイルを発射する可能性が高いとされる、北朝鮮軍創建81周年にあたる4月25日です。しかし、最前線では農作物の植え付け中と、矛盾する状況が起きています。北朝鮮は戦いの準備ができていることを証明したくて記者を招いたのでしょうが、戦争が無理なことを証明しているようなものです。
黄海北道は開城工業団地や板門店がある地方です。この辺にも水田や畑があります。DMZ内には、南北どちらの側にも農村地帯がありますが、韓国側の農村で韓国軍兵士は農作業をしていません。韓国は食糧不足には陥っておらず、この辺の田畑が戦争で損傷を受けて、困るのは北朝鮮側です。
遂にキセノンが検出されましたが、また困惑するデータが出たものだと思いました。半減期が5.2日のキセノンが7週間以上経ってから検出されたこと自体が不可解です。高崎市は約1000km、ウスリースクは約360km離れた位置にあります。北朝鮮が本当に核実験をしたのかどうかは何とも言えません。高崎市にはキセノンランプを製造する工場がありますが、それとの関連性を漠然と考えてしまいます。
アメリカが北朝鮮を核保有国と認めないのは、こうしたデータがはっきりとしないこともありますが、政治的にも、その方が彼らを勢いづかせないという理由もあります。
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