シリアが化学兵器使用とトルコ首相が主張

2013.5.11


 BBCによると、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン首相(Prime Minister Recep Tayyip Erdogan)は、シリアが反政府軍に対して化学兵器を用いた証拠があると、米メディアに話しました。

 彼はミサイルの残骸が発見され、シリア人の患者が化学兵器による負傷の症状を示していると言いました。同様に、ジョン・ケリー国務長官は、いまシリアでガスが用いられたという強力な証拠があると考えていると言いました。ケリー国務長官の最新の意見は、金曜日に、Google+ユーザーとのビデオ討議の間に示され、より確固とした注意をつきつけたように見えました。「この戦いは、アサド政権が場所を問わずに殺そうとする意志を示した恐るべき選択です。我々はそれが使用された強力な証拠があると考えます」。

 それよりも前、エルドアン首相はシリアがずっと前にレッドラインを超えたと考えていると米メディアに言いました。彼はトルコの情報機関がシリア政府が少なくとも200発の化学ミサイルを使ったと見積もっていると言いました。「我々はこれらのミサイルの残骸を持っており、写真も情報部の報告書もあります」と彼は言いました。「さらに、これらの化学兵器で負傷し、我が国の病院に運ばれた患者がいます」。彼はシリアが使ったと考える化学兵器の種類について詳細は明かしませんでした。

 来週、オバマ大統領と会談するトルコの指導者は、アメリカにより強力な行動をとるよう要請します。「我々はアメリカに、より多くの責任を引き受け、さらなる措置を取るよう求めます」と彼は言いました。エルドアン首相は、反政府派が化学兵器を使ったという考えを否定しました。「どうやって彼らが化学兵器を使うのですか?。誰が彼らにそれを与えたのですか?」と彼は言いました。これは、先に、反政府派が神経ガスを使った強力で具体的な疑いがあるといった米専門家の主張を否定しました。

 イギリスのデビッド・キャメロン首相(Prime Minister David Cameron)は、モスクワでウラジミール・プーチン大統領(President Vladimir Putin)と会談しました。キャメロン首相は、2ヶ国は会談で「実質的、意図的、率直な」前進をみたと言いました。彼は、2ヶ国がシリアを安定化させ、過激主義の成長を防ぐことで利害が一致していると言いました。


 記事は一部を紹介しました。

 かなり重大な発言が出たと思いました。ミサイルの残骸を調べれば、化学物質の痕跡が出てくるでしょうから、立証は困難ではありません。

 今のところ、詳細が公開されていないため、シリアが化学兵器を使ったと断言はできません。多分、オバマ大統領との会談後に、具体的な証拠が開示されることになるでしょう。それを見た上で、また考えてみたいと思います。

 これでアメリカの介入は決定的になったと言えます。NATO軍が中心になって、軍事介入がレベルアップされることになるでしょう。国連では化学兵器禁止条約に基づいて、シリアへの制裁が検討されることになります。

 それにしても、トルコは防衛政策で常に的確な行動をとると感心させられます。これまでのシリア内乱への対応で、おかしな対応をとったという記憶がありません。常に浮き足立っている日本の防衛とはかなり違うという印象です。猪瀬直樹東京都知事のトルコ批判は的外れで本当に恥ずかしいことでした。


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