ロシアがシリア和平交渉を設定も懐疑論が
military.comによれば、シリア政府がロシアとアメリカが提案した、内乱の終結に関する和平交渉に参加することに同意したと、ロシア外務省は金曜日に言いました。
アサド政権はこの交渉に関する確実な声明を発表していませんが、シリアの国会議員も政府が参加する予定だと言いました。
ロシアとアメリカが、アサド政権と反政府派の代表者が出席する国際会議を開催する努力に加わりました。会議は来月、ジュネーブで行われる予定です。対話の狙いは3年目の内戦を終わらせる暫定政府の外殻を決めることです。
反政府派の中心的グループ、シリア国家評議会は、ジュネーブの会議に参加するかどうかを決めておらず、トルコのイスタンブールの集会で、その立場を議論しているところです。しかし、彼らはあらゆる対話の前にアサド大統領が出国することを望んでいると言ってきました。
米ロのプランは、昨年、ジュネーブで作られたものに似ており、暫定政府に関する対話と無期限の停戦を要請します。アメリカ、ヨーロッパ主要国、アラブの反政府派支援国は水曜日に、アサド大統領が暫定期間の始めに、権力を放棄しなければならないと言いました。しかし、ロシアはアサドの出国を明言せず、シリアの指導者は今年末に任期が切れる前に退陣するつもりはないと言いました。
モスクワの発表は、シリアの副外務大臣、ファイサル・マクダッド(Deputy Foreign Minister Faysal Mekdad)とロシア当局の会談の数日後に出されました。「我々はダマスカスのシリア政府から、シリア人のために、政治的解決を見つけるための国際会議に原則的に参加する同意を取り付けて満足します」と、ロシア外務省広報官はテレビ放送で言いました。
しかし、現時点で誰が反政府派の代表として対話し、誰が権力を持っているのかが明らかでないために、会議の日取りを設定することはできないと言いました。広報官は、モスクワはシリア国家評議会のメンバーの最近の会議の結果に失望しているとも言いました。
米当局は金曜日に、ジョン・ケリー国務長官(Secretary of State John Kerry)がロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣(Foreign Minister Sergey Lavrov)と、シリアの和平問題を話すために、来週パリで会談すると発表しました。ケリー長官はラブロフ大臣との会談のために7日間の日程を1日延長します。
ダマスカスでは、シャリフ・シハダア議員(Sharif Shehadeh)が政府が参加しようとしていることを確認しましたが、まだ公式の声明はありません。「予測とシリア指導層内部の意見は、会議への参加はほとんど明らかだということです」とシハダア議員は言いました。彼は、失敗を招き、ロシアが反政府派に明確にしていることなので、反政府派も政権も、会談の前提条件を口にしてはならないと言いました。「会談の成功は政府ではなく、反政府派にかかっています」。
木曜日に始まったイスタンブールでのシリア国家評議会の3日間会議で、反政府派の人物はモスクワの発表に疑念を表明し、アサド政権の発表がないことを疑問視しました。「我々は(米ロの)イニシアティブを強く支援します。我々はアサド政権が誠意をもって交渉しようとしないことを恐れます。我々はこの交渉について真剣であることを知るために(ダマスカスから)声を聞きたいのです」と、ロウエイ・サフィ(Louay Safi)は言いました。
ケリー長官は和平交渉を始めることの難しさを認めました。「これがいかに難しく、複雑で、急な坂を登るものであるということについて分かっています」と、彼は木曜日にイスラエル訪問中に言いました。
一方で、人権団体「the Britain-based Syrian Observatory for Human Rights」によれば、レバノン国境に近いクサイル(Qusair)の戦闘が続いています。政府軍は日曜日以降、街を奪還しようとしています。国営通信社SANAは、最近の戦闘で反政府派多数を殺害したと言いました。
ベイルートのアル・マヤディーンテレビは、クサイルのシリア軍に従軍している数名の記者が、政府軍が反政府派の最後の補給路を切断するために近郊の街、ハムディヤ(Hamdiyeh)の内部に前進したと言いました。シリア国営メディアは、反政府派は迫撃砲をアレッポの中央刑務所に発射し、収容者数名を死傷させたとも報じました。政府側のアレッポ・メディアセンターは、反政府軍と政府軍が刑務所で戦い、大火が出ていると言いました。国営テレビは金曜日に、政府軍が刑務所への攻撃を撃退して、武装した男数人を殺したと言いました。SANAは、政府軍が中央刑務所近くで爆発物を積んだトラック2台を破壊し、テロリスト多数を殺したと報じました。1週間前、政府軍は数百人の十陣を解放しようとする攻撃を撃退しました。
alarabiya.netによれば、レバノンの大統領、ミシェル・スレイマン(President Michel Sleiman)は金曜日に、シリアで政府側について戦うヒズボラに警告しました
「抵抗は何よりも高潔で、重要であり、シリアであれ、レバノンであれ、紛争の砂の中で行き詰まってはなりません」と、彼は声明で言いました。
記事は一部を紹介しました。
率直に言って、現段階で和平交渉を行うと、シリア政府側が暫定政権にアサド政権の影響力をできる限り残そうとしますし、反政府側はその影響を一切断ち切ろうとするので、交渉は決裂する恐れが非常に高いと言えます。反政府派はアサド大統領の退陣と、国外移住や戦争犯罪で国際司法裁判所への訴追を試みるでしょう。
シリア軍の勢力がどれだけ衰退しているかが分からないのですが、アサド派がまだ行けると考えているのなら、アサド大統領の追放に乗るわけがありません。誰かがアサド大統領を暗殺して、シリア政府が反政府派主導の和平交渉に乗るような事態が起こらない限りは、この交渉は成功しないと考えられます。
すべては戦況次第です。クサイルの攻防で政府側が勝つようならば、まだ戦えるという考えがアサド政権内に広がるかも知れません。よいニュースは、レバノンからヒズボラのシリア介入に釘を刺す意見が出てきたことくらいです。
不確かな戦況情報しかありませんが、これまで出てきた情報からは、現段階での和平成立は考えにくいとしか言えません。
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