S-300譲渡はシリア内紛を変えるか?
BBCによれば、ロシアはシリアにS-300の配送を進め、この武器が外国の干渉を阻止するのを助けると言いました。
外務副大臣セルゲイ・リャブコフ(Foreign Minister Sergei Ryabkov)は、このミサイルは紛争に介入しようとする者を思い止まらせる安定要素だと言いました。ロシアはシリアへの武器禁輸を更新しないという欧州連合の決定も批判しました。
シリアの外務省は、この決定が欧州連合の政治的解決を達成することに寄与する国際的努力への妨害を示すと言いました。ロシアはこの動きがモスクワとワシントンが提案した、来月行われる国際的和平会議を直接的に傷つけると言います。
リャブコフ副大臣は、S-300ミサイルシステムの契約は数年前になされたと言いました。「我々はこれらの補給品は安定要素であり、こうした手順が外国軍の参加で紛争を国際化するシナリオを考えるせっかちな者たちを思い止まらせると考えます」と、リビアにおけるNATO軍用機の活用に暗に言及しました。
一部のアナリストは、この武器販売の確認をシリア危機のゲームチェンジャーだと認めます。「それは米ロの会談を無意味にし、イランへの同様の武器譲渡について警告信号を送り、イスラエルをシリアの闘いに引きずり込み、アメリカや同盟国の飛行禁止区域設定の能力を著しく変えかねません」と「the Centre for Strategic and International Studies」のアンソニー・コーデスマンは言いました。
シリアにさらに空襲を行わないとイスラエルの約束と引き替えに、モスクワは武器譲渡を中止するという報道があると特派員は言います。イスラエルのモーシュ・ヤーロン国防大臣(Defence Minister Moshe Yaalon)は、ミサイルシステムはまだロシアを出発していないと言いました。「私はミサイルが出国しないことを願っています。それがシリアに到着しないなら、我々はすべきことを分かっています」。
記事は一部を紹介しました。
前に、S-300システムをロシアが何らかの取引に利用するかも知れないと書きました。その通りの展開が起きている可能性はありそうです。
そのためにも、ロシアはまず、S-300を契約通りに譲渡すると発表しなければなりません。そうして取引の必要性を強調するのです。その上で、何らかの取引条件を交渉するというのが、普通の展開です。私は取引が成立する可能性は十分にあると思っているので、これからの展開に期待しています。
冷戦が終わり、ロシアはシリアを命がけで守る必要はありません。残るのは商談だけです。
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