国連は化学兵器使用の裏づけとれず

2013.5.7


 BBCによれば、シリアでの化学兵器使用に関する国連調査委員会は、反政府派がサリンガスを使ったという見方に距離を置いています。

 カーラ・デル・ポンテ(Carla Del Ponte)は、犠牲者と医者の証言は、強い、明確な容疑を示すものの、疑いのない証拠はないと言いました。

 しかし委員会は、いかなる決定的な発見はないと強調しました。

 アメリカは反政府派がサリンを使ったことを示す情報はないと言いました。

 ここ数週間、西欧諸国はシリア政府軍が化学兵器を使った証拠があると言っていました。

 日曜日にスイス・イタリアのテレビ局のインタビューで、調査委員会のデル・ポンテ氏は「調査官は犠牲者、医者にインタビューするために隣国と野戦病院にいます」と言いました。「私が読んだ先週の報告によると、サリンが使われた、強い、明確な容疑はあるものの、疑いのない証拠はありません」。

 シリア政府と反政府派は3月にアレッポ州のカーン・アル・アサル(Khan al-Assal)で化学兵器が使われたと言います。デル・ポンテ氏はシリア軍が化学兵器を使った可能性を排除しませんでしたが、さらに調査が必要だと言いました。

 月曜日、調査委員会を率いるパウロ・セルジオ・ピニェイロ(Paulo Sergio Pinheiro)は声明を発表しました。「結論として、委員会は現時点では申し立てに対して、さらにコメントする立場にありません」。委員会は6月3日に人権委員会に報告すると付け加えました。

 ワシントンの米当局者はデル・ポンテ氏のコメントを軽視しました。「事実は、何度も言っているように、反政府派が化学兵器を持っているとか、使ったという主張に強い疑いを持っているということです」と広報官ジェイ・カーニー(Jay Carney)は言いました。「我々はシリアで使われた化学兵器がアサド政権がやったらしいと強く考えています。その立場は変わっていません」。


 国連の調査は関係者へのインタビューが中心で、化学兵器が使用されたとされる土壌の検査はやっていないようです。アメリカはどこからか入手したサンプルを根拠にしています。これでは、調査結果が違うのは当然です。

 なので、内容についてはコメントしません。まずは、こうした見解が出たことを押さえておきましょう。


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