シリア反政府派が米ロの対話路線を拒否
alarabiya.netによれば、シリアの反政府派、国家評議会は水曜日、政治的解決の前にアサド大統領の追放が必要で、米ロの政権との対話戦略を拒否しました。
国連とアラブ連盟の特使、ラハダル・ブラヒミ(Lakhdar Brahimi)は、米ロの対話による紛争終結を歓迎しました。
人権団体「the Syrian Observatory for Human Rights」は、反政府派がアレッポで政府軍のジェット戦闘機を撃墜したと言いました。また、政府軍はダルア州(Daraa)の反政府派が支配するカリベット・ガザレア(Khirbet Ghazaleh)を襲撃し、その大半を占領し、戦闘は今も続いています。政府メディアが技術的ミスとした2日間の停電の後で、シリアのインターネットが復旧したと、住民と国営メディアは言いました。
記事は一部を紹介しました。米ロの和平路線について、色々と書かれていますが、国内報道でも読める上、コンセプトが示された段階で、色々と意見が示されているだけで、状況が流動的であるためです。
アメリカがロシアと共に対話路線の道を取るのは、反政府派による武力解決だけでは、ロシアの協力が得られないからです。ロシアは、アサド政権と築き上げていた経済的関係が、この革命でひっくり返ることを恐れています。紛争が続く限り、その経済関係も健全ではないことも明らかであり、利権が失われない限りは、ロシアも紛争の早期終結を望みます。アメリカはそこを踏まえて、ゲーム理論的な発想から、ロシアを巻き込んだ対話路線を提案したわけです。
しかし、反政府派にすると、これまでの支援が不十分である上に、アサド政権の影響が残りかねない形での決着は認められません。反政府派の反対の詳細は不明ですが、最低限、アサド大統領の追放は必要と考えているのです。
そこで、ロシアはアサド大統領は安全な国外脱出を保証する代わりに、退位するよう説得することになります。この案は以前アサド政権によって拒否されています。当時と今とでは状況が違いますから、説得すれば乗るかも知れません。
アサド大統領が退位を拒否した場合、この紛争は軍事的解決しか手がなくなります。長期化の可能性がさらに高まります。
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