自由シリア軍が米などから武器を受け取る
alarabiya.netによれば、自由シリア軍の広報官が月曜日に、政府軍に対する戦いの流れを変えられる新しい武器を受け取ったと言いました。
「いくつかの国々、特にアメリカの誓約に引き続いて、我々は2日前に最初の武器を受け取りました」と、メディア担当のロウエイ・ムクダッド(Louay Muqdad)は言いました。「これらの武器の供給源は、関係が深い国数カ国と誓約をしたその他の国家でした」。ムクダッド広報官は、反政府派を武装する包括的計画が日曜日に
、ドーハでシリアの友好国の会議が開催される間に、明らかにされると言いました。「数日中に、我々に約束された他の武器も受け取ります。軍事支援は規律ある方法で使われる限り続くでしょう」。別の生命で、ムクダッド広報官は、受け取った武器は地上戦の流れを変えるだろうと言いました。
それよりも早く、反政府軍はロシア製のOSA防空システムを受け取ったと自由シリア軍に近い情報筋は言いました。ムクダッドは武器の供給者の名前を言うことを拒否しましたが、自由シリア軍は主にロシア軍の武器だけで訓練された離反兵士で構成されていると言いました。彼は、サリム・イドリス准将(Brigadier General Salmi Idris)が、自由シリア軍の隊員すべてに西欧の武器にさらに慣れるよう命じたと言いました。
自由シリア軍のイドリス参謀長は、Al Arabiyaとの初期のインタビューで、アメリカが武器提供に同意すれば、反政府軍は半年で政府軍を倒せるだろうと言いました。「少数の武器の提供を受けるだけなら、我々は長期間戦い続けることになるでしょう。しかし、十分な訓練を受け、武器を提供され、組織作りをすれば、私は政権を倒すには半年かかると考えます」。
残念ながら、この記事にも反政府派が手に入れた武器の詳細は書いてありません。これらの武器が戦いの流れを変えるかどうかまでは何とも言えません。
唯一、名前が分かったOSAは短距離の防空ミサイルシステムで、これはシリア軍でも使われています(ISAの詳細はこちら)。政府軍からの離反者が多い自由シリア軍には、当然、この兵器に慣れた者がいるわけです。
ロシアと直接交渉したのか、仲介者がいるのかは分かりませんが、これはロシアが交渉に乗る大きな理由になります。政府軍と反政府軍の両方に武器が売れるのなら、ロシアの懸念は、アサドなきシリアが、以前と同じようにロシアとビジネスをしてくれるかどうかだけです。それが保証されるのなら、ロシアはどちらの側にも着くでしょう。
逆に、アメリカとしては、ロシアがアサド追放に協力してくれるのなら、西欧の武器を売り込むのはほどほどにするというような提案を持ちかけることができます。
現段階では、プーチン大統領は「いま、アサド大統領を追放するのは危険」と判断しています。空白にイスラム過激派が入り込み、シリアの一角を過激派の巣窟にする可能性があると言うでしょう。
オバマ政権にとって、交渉相手が米軍自体だったイラク、アフガニスタン撤退と違い、シリア内戦は複数の相手と同時に交渉する、難しい外交戦となります。これを成功させるなら、オバマ政権の評価は一気に高まるでしょう。
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