フランス政府がシリア政府のサリン使用を確認

2013.6.6


 BBCによれば、2週間の戦いの後に、シリア軍がクサイルを完全に支配したと国営テレビと反政府派は言います。

 国営テレビら反政府派多数が死亡し、政府軍が前進すると即座に大勢が降伏したと謂いました。

 反政府派は大攻勢に直面して、夜間に撤退したと言いました。

 テレビの映像は、多くの建物が瓦礫になり、市民の姿がない、広範な破壊を映しました。

 国際赤十字委員会は、戦いに巻き込まれた民間人を助けるために町へ入る希望を持っています。「必要な治療を受けられない負傷者が多数いるという報告があります」と、広報のリマ・カマル(Rima Kamal)は言いました。彼女は、食料、水、医薬品が足りないという報告もあると言いました。

 国外にいるシリア国家評議会の長、ジョージ・サブラ(George Sabra)は、この地域に助けを待つ負傷者が多数おり、赤十字がアクセスできるように要請したと言いました。

 クサイルの陥落は和平会議が失速した時に起こりました。国連・アラブ連盟特使、ラハダル・ブラヒミ(Lakhdar Brahimi)は、会議は6月ではなく7月に開催される見込みだと言いました。

 シリア軍は、クサイル占領は、シリア全土を奪還するまで一連の勝利を続けていくことを分かち合う者すべてへの明確なメッセージだと言いました。

 国営ニュースのSanaは、テロリスト多数を殺し、多くは降伏したと言いました。シリア軍はいま、バリケードと武器庫を破壊し、ブービートラップを探しています。

 反政府派が示した撤退した理由の一つは、武器の枯渇だったと、ベイルートにいるジム・ミュアー(Jim Muir)は言いました。反政府派の声明は「この大量な武器、補給不足、ヒズボラの介入に直面し、数十人の戦闘員が残って、戦友が民間人と一緒の撤退を確保しました」と言いました。


 記事は一部を紹介しました。

 どうも、シリア内戦では重大な事態が迫っているのに断片的にしか情報が出ない傾向があります。南西部が政府軍に占領されたという情報が出た時点で、攻勢はかなりの段階まで進んでいたようです。

 5万人ともいわれた民間人は本当に避難できたのでしょうか。一晩でこれだけを移動させれば、政府軍が探知し、攻撃を受けるはずです。反政府派のイドリス准将が街にいる人数に触れたのは5月末でした。1週間以内に5万人を避難させるのも難しそうです。

 数字はともかく、反政府派は民間人を少数のグループにして、毎日避難させていたのでしょう。先日の反政府派の増員は避難を支援するためだったのです。

 和平会議に与える影響は不確定です。現在、戦況全体がどうなっているのかが分からないためです。会議を引きの延ばして、この闘いで得られた補給路の確保を最大限活用しようとする可能性はあります。


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