反政府派がロシアの主張を否定

2013.7.11

 alarabiya.netによれば、シリアの反政府派は水曜日に、反政府軍が3月にアレッポ郊外へサリン弾を撃ったというロシアの告発を否定し、国連査察官がこの攻撃を調査できるようにされるべきだと言いました。

 これとは別に、西欧の外交官はロシアが、国連の化学兵器調査チームがシリアを訪問し、調査を行うことを許可する国連安全保障理事会の決議を妨害したと言いました。

 国連は声明の中で、国連の化学兵器チーム長、エイク・セルストーム(Ake Sellstrom)と国連軍縮チームのアンジェラ・ケーン(Angela Kane)が、シリアの化学兵器の攻撃の調査を議論するためにシリア政府から招待を受けたと言いました。

 「自由シリア軍は、民間人に対して化学兵器を使うことを強く非難し、自由シリア軍がアレッポのカーン・アル・アサル(Khan al-Assal)で化学兵器を使ったという訴えを否定します」と、連合の公報、カリド・サレハ(Khalid Saleh)は声明の中で言いました。「アサド政権だけがこうした兵器を使うノウハウ、能力と意思を持っています」「連合と最高軍事評議会は、これらの兵器の使用を調査するために国連監視団にシリアに来るように要請しており、アサド政権がそれを許すことを拒否しています」。

 匿名を条件に、西欧の外交官も、ロシアの主張に対して懐疑論を表明しました。彼は、アサド政権は反政府軍が3月19日の化学兵器の攻撃の犯人だと確信しているので、アサド政権が国連チームにアレッポを調査させる意志があるという考えを否定しました。彼は入手した証拠がシリア軍がこの攻撃を行ったことを示していると言いました。「彼らが望むのは、化学兵器にやられた大勢の兵士が発見されることです。それは真実です」「しかし、我々の情報は、発射体が届かず、シリア軍がいる場所に着弾したのであり、反政府軍がそれをしたのではないことを示しています」。


 記事は一部を紹介しました。

 外交官の話が衝撃的です。弾頭は反政府軍が作ったものだということから、使い慣れていない政府軍が撃ち損ねた理由が説明できそうです。そうしたのは、反政府軍が犯人だと見せかけるためだったのでしょう。

 どんな証拠から、西欧諸国がこう判断しているかは、この記事からは分かりません。詳細はかなり興味深い内容になりそうですね。

 ロシアは着弾した砲弾と周辺土壌の解析だけから結論を出した訳です。科学的調査も、陰謀渦巻く中では、無意味になりかねません。慎重な判断が必要です。


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