マニング上等兵が「女性」宣言

2013.8.23


 military.comによれば、有罪判決を受けたブラッドレー・マニング上等兵(Pfc. Bradley Manning)は、警備態勢の厳しい軍刑務所での服役を避けるかも知れません。

 マニングは35年の刑を受けた翌日、木曜日にトランス・ジェンダーであると言いました。木曜日にNBCの番組「Today」で放送された声明の中で、マニングは「チェルシー(Chelsea)」という名前で呼ぶように求め、身体を変化させるためにホルモン治療を始めたいと言いました。「私はチェルシー・マニングです」と彼は書きました。「私は女性です。私が感じ、子供の頃から感じてきたことを考え、私はホルモン治療をできるだけ早くに始めたいのです。私はこの転換をみなさんが支持してくれることを望みます」。

 「Tully Rinckey」法律事務所の業務執行社員、グレッグ・リンキー(Tully Rinckey)によれば、この告白は、最も危険な犯罪者が収監される、米軍唯一の最高警備施設、カンザス州フォート・レヴェンワース(Fort Leavenworth)の合衆国教化隊(the United States Disciplinary Barracks)からマニングを転送するための、彼の弁護団による試みかも知れません。「これは彼を、軍が極悪人を送るフォート・レヴェンワースから彼を出すための防御策かも知れません」「いくには望ましい場所ではありませんから」。

 控訴手続きの中で、マニングの弁護団は、軍は性転換をした人たちを収容する特別な施設を持たず、そこは男性しか収容しないと考えられるので、連邦刑務所へ転送されるべきだと主張するかも知れません。「彼は収監されるのを防ぐために手続きをしています」と彼は言いました。

 マニングの弁護団は、彼の犯行は性同一性障害とトラウマになった幼少時の躾けとの戦いの一環だったと主張しました。

 マニングは名誉を伴わない除隊となる判決を受けたので、刑を務めながら軍に留まります。リンキーによれば、彼は軍の健康管理システム「Tricare」の下で治療を受け続けますが、これは性転換治療は対象外です。「軍の医療システムは性転換治療をカバーしません。それは医療的には不必要です」「軍は『君は男性として志願した。君は男性であり、男性として投獄される』と言うでしょう」。


 記事は一部を紹介しました。

 驚いた話ですが、彼が性同一性障害だということは裁判の記事にも出ていました。しかし、それで刑務所を変える手に使えるとは思いませんでした。

 あるいは、軍が先に手を回して、教化隊は送らない方法を選択するかも知れません。女性宣言を出した者を、重刑者ばかりの刑務所に送り込むことは、よけいな騒動を引き起こしかねません。これほど注目を浴びた裁判であり、米軍が同性愛者の差別撤廃に動いている中では、そういう措置は当然です。連邦刑務所への移送には反対しても、陸軍は別に数カ所ある矯正センターへの移送には異議を唱えないでしょう。

 とはいえ、そういう徴候がまったく見えない中では、弁護団が色々と手を尽くすのも当然です。この件の結果には注目したいですね。


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