ロシアがシリアに化学兵器譲渡を提案
BBCによれば、ロシアはシリアに、アメリカの軍事攻撃を防ぐために化学兵器の貯蔵物を国際社会の支配下に置き、破壊することを要請しました。
セルゲイ・ラブロフ外務大臣(Foreign Minister Sergei Lavrov)は、シリアのワリド・ミュアレム外務大臣(Foreign Minister Walid Muallem)がこのイニシアティブを歓迎したといいました。
アメリカはそれに懐疑的ですが、計画を綿密に調べているといいました。
軍事行動に対する支持を集めるためにヨーロッパにいるジョン・ケリー国務長官(Secretary of State John Kerry)は、月曜日早くに、不用意にシリアが化学兵器を捨てる話を始めました。記者会見でアサド大統領が軍事行動を避けるためにできることについて尋ねられると、ケリー長官は来週中にすべての化学兵器を引き渡すことだと答えました。米当局者はその後、ケリー長官が深刻な提案よりは修辞的な議論をしていたことを明確にしました。
ラブロフ大臣は後に記者会見で、彼がミュアレム大臣に化学兵器貯蔵施設を国際管理にすることだけでなく、引き続いて破壊することに同意したことを明らかにしました。また、ブロフ大臣はシリアが化学兵器禁止条約に完全に参加しなければならないとも言いました。ミュアレム大臣は通訳を通じて記者に、シリアはこのイニシアティブを歓迎し、自国民に対するアメリカの攻撃を防ごうとしたことでロシアを称賛しました。
ケリー長官とラブロフ大臣は、ロシアの提案が提案された後電話で話しましたが、米当局者はこの計画について用心深い表現をしました。ホワイトハウスのジェイ・カーニー報道官(Jay Carney)は米政府はこの提案を研究しているが、アサド政権の信頼性について懐疑的だと言いました。「記者会見の前は、アサドは化学兵器を持っていることを認めることすら拒否しました。もちろん、全世界が知っていますけど」。彼は、軍事攻撃の確かな脅威はアサド政権に圧力を与えることに不可欠なので、アメリカは攻撃を促進し続けると約束しました。
アメリカの同盟国も慎重に反応しました。イギリスのデビッド・キャメロン首相(Minister David Cameron)は、兵器の破壊は大きな前進だと言いましたが、撹乱戦術として使われるべきではないと警告しました。フランスのローラン・ファビウス外務大臣(Foreign Minister Laurent Fabius)は、アサド大統領が、計画に対して、すばやく真剣で、検証可能な形で義務を果たすことを要請しました。ドイツのアンジェラ・メルケル首相(Chancellor Angela Merkel)は、興味深い提案ではあるものの、本当の行動が続くことを期待すると付け加えました。ロシアは2年間のシリア内戦で、その国際的同盟国であり、3つの国連決議を妨害し、シリア軍が8月21日の化学兵器攻撃を行ったというアメリカの主張を否定しました。
潘基文国連事務総長は月曜日、専門家が化学兵器が使われたと結論したら、安保理にシリア国内に兵器を破壊できる安全地帯を承認するよう要請することを検討するといいました。
アサド大統領はアメリカのPBSネットワークのインタビューで、アメリカの介入に警告し、中東は爆発寸前だと言いました。「テロリストと妥協するなら対価を支払うことになります。波紋があります」政府はこの地域で唯一のプレーヤーではありません。異なる党派、異なる派閥、異なるイデオロギーがあります。いま、あなたはこの決定においてすべてを持っているのです」。アサド大統領は、このコメントがヒズボラのようなグループが報復を始めるのか、攻撃がアルカイダ傘下のグループを強化するという警告なのかは説明しませんでした。
記事は一部を紹介しました。
バラ色に見えるロシアの提案ですが、カーニー報道官が言うとおり、これまでは存在自体を否定していた化学兵器を引き渡すと言い出したシリアを信用できるのかという問題があります。
また、キャメロン首相がいうとおり、撹乱戦術にされるだけなら意味がありません。この種の手法では、交渉に乗る気配を見せ、あれこれと注文をつけて時間を稼ぐのが当たり前だからです。
本当に空爆を防げるのなら、それに越したことはありませんが、こういう問題があるので、誰も真剣に受け止めないのです。
ケリー長官が指定したように、来週中にすべての化学兵器を引き渡すという程度の迅速さは必要です。シリアが準備に時間がかかるなどと言うようなら、提案は拒否しなければ鳴りません。
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