アサド大統領が反政府派の合意達成に懐疑的
military.comによれば、シリアのバシャル・アサド大統領(President Bashar Assad)が、シリア政府は専門家に化学兵器施設への出入りを許すが、反政府軍が一部の場所に到着するのを妨害するかも知れないと言いました。
アサド大統領は中国国営テレビに、シリア政府は化学兵器を国際管理へ引き渡す米ロ合意を実行することに専心すると言いました。「私は銃撃者が存在する場所について話しています。これらの銃撃者は専門家の到着を止めたいかも知れません」と、アサド大統領は日曜日にダマスカスで撮影されたインタビューでCCTVに言いました。
反政府派戦闘員は、彼らがシリアに来る査察官や専門家と協力すると主張しました。
アルカイダ傘下のイラクとレヴァントのイスラム国家(the Islamic State of Iraq and the Levant: ISIL)のイデリブ州の指揮官、アブ・アブドラ・アル・リビ(Abu Abdullah al-Libi)が日曜日、トルコ国境近くで自由シリア軍の待ち伏せ攻撃で死亡しました。IHS ジェーン社のアナリスト、チャールズ・リスター(Charles Lister)は、殺害は増加している敵対的環境を強調すると言いました。暗殺は「疑いの余地なく、これまでよりもずっとシリア北部の武装勢力間の緊張のレベルを引き揚げるでしょう」と彼は言い、自由シリア軍は敵だというISIL内の認識は増すだろうと付け加えました。
アル・リビはトルコ国境のバブ・アル・ハワ国境検問所(Bab al-Hawa)から10km離れたハザヌ村(Hazanu)近くでアルカイダ戦闘員12人と共に殺されました。
alarabiya.netによれば、ヒズボラの指導者、サイイド・ハッサン・ナスララー(Sayyed Hassan Nasrallah)は月曜日にシリアから化学兵器を受け取ったことを否定しました。
彼はシリア政府が化学兵器をこのグループに移したという告発に言及し、「この告発は本当に馬鹿馬鹿しいです」とテレビ演説で言いました。この告発はレバノンにとって危険な結果があると、彼は言いました。「我々はまったく真実に基づかない、これらの告発を明白、決定的にこの告発を否定します」と彼はロイター通信が提示したことについて述べました。」
シリア国家評議会はシリア政府が査察を逃れるために化学兵器をヒズボラに引き渡したと主張しました。今年6月、自由シリア軍はヒズボラとシリア軍によって化学兵器がダマスカスで使われたと報告しました。(過去の記事はこちら)
ナスララー師はサウジアラビアとその他の反政府派支援国に、政治的解決を支持するよう要請しました。「立場を再評価しなさい。シリアで状況は非常に深刻な局面をとりはじめました」「あなたがたは失敗した軍事的オプションに賭けています。状況は政治的です。政治的対話なのです」。
記事は一部を紹介しました。
アサド大統領の発言は大した意味はなく、これから行うつもりの工作の伏線かも知れません。つまり、シリア軍が化学兵器の廃棄を妨害し、それを反政府派の仕業にするということです。
シリア北部で自由シリア軍とアルカイダグループの対立が深まっている点が気になります。
ナスララー師の発言はまったく信用できず、むしろ、疑いを増幅させます。アメリカの情報機関も、目的不明ながら、化学兵器施設で動きがあり、化学兵器が移動しているのかも知れないと述べています。
状況は単純ではありません。化学兵器の廃棄を妨害するのはアルカイダであるかも知れません。今後、何が起きるか分からないという予感があります。
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