反政府軍がベンティーウとボルで抗戦準備
BBCによれば、南スーダン軍はベンティーウ(Bentiu)とボル(Bor)へ進撃し、反政府軍はベンティーウの防御を強化しています。
軍広報官は、政府軍がベンティーウに隣接し、ボルから約15kの位置にいます。
暴力を逃れた人々は、機関銃を持った男たちが逃げる民間人を射殺し、村全体に放火し、穀物を略奪していると言いました。川を渡って逃げた牛飼いは、生き延びたのが幸運だったと言いました。「彼らは機関銃を砂州の上にあげ、我々が泳ぐと撃ちまくりました」「弾丸は水を撃ちましたが、我々は止まれば撃たれると分かっていました」。大勢がボルの南約25kmにあるミンカーメン(Minkammen)へ逃げていました。約8万人がすでにそこで難民となっています。
反政府軍は政府軍の奪還に備えて、ベンティーウの防衛を強化していました。市内にいるアラステア・ライト記者(Alastair Leithead)は、反政府軍は戦車を市内に持ち込んだと言います。重武装した男たちが市中心部を略奪し、大勢の住人が国連基地へ逃げました。200,000人以上が戦いによって追い出されました。
BBC記者の一人は、木曜日早くに、ベンティーウへ通じる道路上にある、反政府軍が支配する軍基地から爆発音が聞こえ、煙がのぼるのを見ました。反政府軍が前線から撤退する前に、前進する政府軍の手に渡るのを防ぐために、弾薬を破壊したようでした。
政府軍はベンティーウから約25kmの位置にあると考えられています。石油生産高は紛争が始まってから20%落ち込みました。特派員は、数週間前に反政府派がベンティーウを占領し、ディンカ族が基地へ逃れたときと違い、ヌエル族の民間人がここ数日間、国連施設へ流れ込んでいると言います。基地は現在、2つの派閥と外国人のために、3ヶ所に別れています。
ベンティーウの病院は空だと、そこで働いていた医師は言いました。「負傷した患者すら逃げました」と、ハッサン・マグン医師(Dr Hassan Mugne )は言いました。
南スーダンの国連副特別代表のトビー・ランザー(Toby Lanzer)は、反政府軍が略奪を行い、ベンティーウの市場の店を破壊したと言いました。ベンティーウの中心部には実質的に民間人はおらず、武装した男たちは店と支援団体の資産を略奪したと、彼は言いました。2,000人以上が隣国ウガンダへ毎日、逃げています。
別に、ドイツがシリアの化学兵器廃棄に加わることになりました。破壊された兵器の廃棄物はミュエンスタ(Muenster)の政府施設で焼却されると、BBCが報じました。
記事は一部を紹介しました。
この調子では数日中に、両市で市街戦になるのが確実です。ボルの空港近くにある国連基地への被害が心配ですが、反政府軍が国連基地へ入るようなことはないでしょう。流れ弾と偶発的事件が被害を及ぼす可能性は非常に高いといえます。この際、基地を撤退するのも選択肢の1つです。略奪や虐殺が起きているところで国連平和維持活動を展開するのには限界があります。南スーダンの独立で紛争は終わったように見えただけで、実際にはさらなる対立軸が存在したのです。
ボルが陥落した段階で、ジュバにある米大使館はさらに職員を撤退させるでしょう。市北部の自衛隊がどうするかは分かりませんが、今のところ、日本政府は何の動きも見せていません。
自衛隊の南スーダン派遣は、単に米軍の近くで自衛隊を活動させたいという政治家の願望の表れです。民主党政権中に派遣が決まり、安倍政権になってからは別の意味が加わりました。安倍総理は近隣諸国ともめ事を起こしたがっています。アメリカが火消しに出ようとするのを防ぐために、安全保障分野でアメリカに積極的に協力しているのです。政治的な道具として自衛官の命が危険にさらされているという構造ができあがってしまっているのです。
シリア内戦は、化学兵器廃棄の話ばかりで、戦況が不明なのが心配です。
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