停戦合意も南スーダン各地で戦闘が継続

2014.1.6


 alarabiya.netによれば、和平交渉の準備が進む間、南スーダンで日曜日にも戦闘が続きました。

 南スーダン軍広報官、フィリップ・アガー(Philip Aguer)は石油を産出する北部のユニティ州と上ナイル州で進行中の戦闘を報告し、政府軍が2つの州の首都、ベンティーウ(Bentiu)とマラカル(Malakal)へ向けて前進していると報告しました。政府軍はボルを奪還する準備をしていると、彼は付け加えました。「スーダン人民解放軍はベンティーウの北部から前進しています。我々は憲法上の義務を行おうとしており、遅かれ早かれ、ベンティーウを狙います」「時間の問題で、我が軍はボルへ向けて前進しています」。彼は、反政府軍は「無意味な戦争を戦っていることを認識してている」と主張し、政府軍は街からたった15kmにいると言いました。

 反政府軍からはコメントがありません。

 アガー氏は、ジュバの南で、ウガンダの国境付近にあるイェイ(Yei)にいる政府軍部隊が土曜日に反政府側に離反し、いくつかの車両を残したことを認めました。彼は、西ユーフラテス州(Western Equatoria State)でもうひとつの、現在のところ最大規模の離反も報告しました。それでも、アガー氏は政府が国土の大半を支配していると主張し、「状況を把握している」と繰り返しました。「我々は南スーダンは比較的安定していると、自信を持ってお話ししています」と彼は言いました。

 BBCによれば、南スーダン軍の陸軍将官がボル郊外の戦闘で殺されました。

 政府軍と共にいるBBC特派員、アラステア・ライトヘッド(Alastair Leithead)は、ボルへ前進していた車列が激しい待ち伏せに遭ったと言いました。日曜日に車列がボルから25km離れたところで攻撃を受けた時、政府軍と共に首都、ジュバから移動中でした。氏名不詳の指揮官の将官が待ち伏せで死亡しました。政府軍がボルへ送った増援は総数約2,000人です。南スーダン軍の全師団が反政府側に加わったので、ボルでの戦闘は実質上、2つの訓練された軍隊が関与しました。

 和平会談は延期されたままで、月曜日に始まるとみられます。


 記事は一部を紹介しました。

 記事中の「南スーダン軍の全師団が反政府側に加わった」は、多分、ジョングレイ州の政府軍を指していると思われます。見た感じでは、政府軍はボルを奪還することに苦労しいています。白の軍隊だけでなく、離反部隊が戦闘に参加しているということです。情勢は不透明ですが、政府軍がボルを奪還できない可能性を考える段階かも知れません。韓国軍は到着した弾薬を駐屯地まで運べない状態のままのようです。危険でヘリコプターを飛ばせないとの報道を見ました。

 ボルから15kmに政府軍がいるということは、ここを拠点にするということでしょう。しかし、そこからさらに南で将官が殺されていることから、反政府軍がかなり進出していることを意味します。首都ジュバで戦闘が起きたという報道もあり、政府軍は治安を掌握しているとは言い難い状態です。


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.