スーダンが南スーダン内戦に関与?

2014.1.7


 BBCによれば、スーダンと南スーダンは、反政府派が脅かす南スーダンの油田を守るために、合同軍を派遣するために会談を始めたと、スーダンの外務大臣は言いました。

 このニュースはスーダンのオマル・アル・バシル(President Omar al-Bashir)が、サルバ・キール大統領(Salva Kiir)と話し合うために南スーダンに飛んだ後に流れました。

 中国は月曜日に和平交渉を後押しし、スーダンのアリ・カルティ外務大臣(Foreign Minister Ali Karti)は、バシル、キール両大統領は油田保護のために合同軍を派遣する件について協議したと言いました。

 しかし、どちらの大統領もジュバで行った合同記者会見の中で、この提案に触れませんでした。

 2011年にスーダンから分離した時、南スーダンには油田の大半がわたりました。しかし、南スーダンはスーダン領内の港に通じるパイプラインを使って石油を輸出しています。スーダン政府はいま、南スーダンの戦闘により、石油収入が途絶えることを恐れます。

 BBCのアナリスト、ジェームズ・コプナール(James Copnall)は、スーダン軍が南スーダンに戻るならば、それは驚異的な進展だと言います。

 和平交渉は、交戦する両者による直接会談が始まりました。

 アナリストは、反政府派が産油州のユニティ州の州都、ベンティーウ(Bentiu)を占領したことは、反政府派が実質的に国を身の代金がわりにでき、有利な立場をさらに強められると言います。しかしらキール大統領は、バシル大統領が同席する記者会見で、今のところ、進展はないと言いました。彼は、マシャル氏が要求する盟友11人の釈放には応じないと言いました。

 中国のワン・イー外務大臣(Foreign Minister Wang Yi)も、停戦合意を試み、対立する派閥との会談を持つことになっています。中国は南スーダンの石油産業の主要投資国です。

 月曜日にも激戦があり、国連は民兵がベンティーウの国連の食料倉庫を支配下に置き、反政府派が支配するボルで、国連の車両が徴発されたと言いました。国連人道支援のコーディネータ、トビー・ランザー(Toby Lanzer)は「これは我々が仕事を続けるのを非常に、非常に難しくします。その唯一の目的は必要のある民間人と連絡を取ることなのです」と言いました。

 ジュバとボル間の道路上にいる、BBCのアラステア・ライトヘッド記者(Alastair Leithead)は、ボルの南で激戦が続いていると言います。反政府軍は立場を変えた数千人の男たちの元軍師団を含んでいると、特派員は言います。


 記事は一部を紹介しました。

 スーダンが南スーダンの内戦に参加するような動きがありましたが、その内容は疑問です。本当にスーダンが参戦するのなら、サルバとキールの会談直後に、それが発表されるはずです。今回の動きは単なる外交圧力という感じがします。

 それ以上に、ボル南部での戦況が気になります。このまま反政府軍が首都まで進撃するのか否かは、首都に駐留する自衛隊の動きも左右します。日本政府は何も発表しないし、マスコミも報じようとしません。大勢の日本人の安全がかかっているのに、何と無神経なことかと思います。

 現在、和平会談はほとんど力を持っていません。力関係がすべてです。ボルから反政府側が南下を始めたら、その動きは止められない可能性が高いと思います。そうなると、白の軍隊が虐殺に走る可能性もあり、その影響を自衛隊が受ける危険があります。


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