イスラム国がコバネの一部から撤退
BBCによれば、イスラム国民ぺいはコバネ(Kobane)で部分的に撤退しているとクルド当局は言いました。
イドリス・ナッサン(Idriss Nassan)は、ここ数日間でイスラム国が街の20%以上の支配を失ったと言いました。米国防当局者は、大勢の民兵が米主導の空爆が強化されて、コバネ周辺で死亡したと言いました。
ナッサン氏は、コバネのクルド人民防衛隊(Kurdish YPG)がイスラム国に対して進展を見せていると言いました。「恐らく、ここ数日間で(イスラム国は)コバネの約40%を支配していましたが、現在は20%未満となりました」。「今日、人民防衛隊はコバネの西部と南東部で掃討作戦を開始しました」
米国防総省広報官、ジョン・カービー(John Kirby)は、コバネ市内と周辺で数百人の民兵が殺されたものの、街が陥落する可能性は未だに高い」と言いました。「イスラム国は街を欲しているという事実を隠していませんし、コバネに戦闘員を投入し続けています」。
米主導の軍隊は火曜日と水曜日に街の近くのイスラム国の標的に18回の空爆を行ったと、米中央軍司令部は言いました。戦闘用陣地は破壊され、16の建物が攻撃されました。
コバネに近い国境にいるBBCのナスラ・ナジ記者(Kasra Naji)は、クルド人民兵の間に楽観論があり、数日間でイスラム国を街から追い出せるという確信があると言います。記者は、同盟国の航空機は現在、単一の場所を目標にしているようで、それは恐らく、火曜日の重爆で減損したあと、イスラム国が占拠した最後の地区だろうと言います。
イラクのバイジ(Baiji)で4回、ハディーサダム(Haditha Dam)で1回、イスラム国民兵に対する攻撃を行ったと米中央軍は言いました。イスラム国はアンバル州(Anbar)でイラク軍が最後に支配していた、首都バグダッド(Baghdad)から40kmにあるアマリヤ・アル・ファルージャ(Amariya al-Falluja)へ前進したと言われています。
米軍はイスラム国に対する作戦に「不動の決意」と名付けたと発表しました。
military.comによれば、トルコとアメリカは月曜日に、インシルリク空軍基地(Incirlik・kmzファイルはこちら)の使用に関して意見が食い違いました。
トルコは、トルコ国境に飛行禁止区域と緩衝地帯を確立することを含めて、米主導の同盟国がアサド政権を追求しない限り、過激派との戦いには加わらないと言いました。
記事は一部を紹介しました。
昨日とは話が逆転しました。イスラム国がクルド人の攻撃で退却したようです。空爆により、街を攻撃する兵士と増援部隊に損害が出て、占領した地域を維持できなくなったのだろうと思われます。トルコはクルド人民兵が街へ戻るのを促進し、クルド人の戦力を維持し続けることが大事です。投入できる兵力がなくなると、イスラム国のコバネ侵攻作戦は頓挫します。そうなるまで相手を締め付ける以外に方法はありません。
コバネ西部で掃討作戦を行っているということは、昨日のタル・シャイア高地も、西部の開放の結果だったということです。昨日は、そこの奪還だけが報じられたので、他の西部地域はイスラム国が支配したままのように思えました。実際には西部全体からイスラム国を撃退したということだったのです。
これで、支援国の空爆の下で、現地部隊が地上戦を行うという、対イスラム国の戦術が確立されたかも知れません。劣勢のイラクでも同じ手法が成功するよう、手法を磨く必要があります。イスラム国は対空兵器が僅かで、空軍を持ちません。こうした武装組織は空爆に弱いというのは常識です。昨日、時事通信が『「イスラム国」勢力衰えず=空爆2カ月も首都圧迫―イラク』という記事を報じていますが、やりようによってはチャンスがある戦術なのです。
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