コバネ戦が防衛から攻撃へ進展
alarabiya.netによれば、対イスラム国の米主導同盟はシリアのコバネ(Kobane)で、一晩中、連続した空爆を行ったと、監視グループと活動家は日曜日に言いました。
人権団体「The Syrian Observatory for Human Rights」も、コバネを守るクルド軍とイスラム国とが街の南部で激戦を行ったと報告しました。クルド人活動家とコバネの住民ムステファ・エブディ(Mustefa Ebdi)は、夜間に外国軍による少なくとも7回の空爆を報告しました。エブディは爆発音がコバネから20kmまで聞こえ、街で市民の車を揺れさせたと言いました。
人権団体は、コバネの南部では過去3日続く激戦が続き、両者の負傷者が出ていると言いました。クルド人民防衛隊とイラク系クルド人のペシュ・メルガは戦闘中、イスラム国の陣地も砲撃しました。
エブディはコバネの状況は、空爆とペシュ・メル、自由シリア軍の支援が防衛隊に戦闘員を与えたために、防御から攻撃へと進展したと言いました。「クルド人戦闘員はイスラム国が敷設した地雷のために、ゆっくりと前進しています。彼らは領域を取り戻そうとしています」。
イスラム国は2ヶ月前にコバネに前進し、小さな街を占領し、巨大な範囲のシリア・トルコ国境に支配を確立しようとしました。しかし、ペシュ・メルガ150人に支援されたクルド人民防衛隊による激戦と共に、米主導の空爆はこれまでイスラム国が町を完全に制圧することを防ぎました。
人権団体は日曜日、戦闘が始まってからの死者は1,153人(民間人27人、クルド人民防衛隊戦闘員398人、非クルド人反政府戦闘員16人、イスラム国戦闘員712人)にのぼったと言いました。
記事は一部を紹介しました。
先月末にペシュ・メルガが到着してから、20日間経たない間に戦況が変わったようです。進展として悪くありません。もはやイスラム国の失敗は確実です。
死者の数ではイスラム国がクルド人よりも約1.8倍多く、これもクルド側にとって悪い数字ではありません。
やがて、イスラム国は撤退していきます。
イスラム国の全体的な戦略は支離滅裂のように感じています。領域を際限なく広げ、いまその先端部分が崩壊し始めています。さらには通貨を発行するなど、国家志向を強めています。自分たちがテロ組織ではなく、国家だと主張しようとしていますが、私には意味不明です。小火器しか持たない軍隊が支配力の根源です。通貨の価値が領域の面積に比例しかねない国が安定するとは思えません。通貨の発行には莫大な費用がかかったでしょうし、今後も作り続けなければなりません。占領地域の油田が富の根源で、そこを奪還されると資金が急激に減ります。彼らが宣言する領域は国際社会から認められるはずはなく、つまり、富の源泉は常に危険にさらされるのです。 通貨は現地で流通しているものに任せればよく、独自通貨はその内に格付けされ、大して価値がないと判定されることになるでしょう。
巧みな戦略で組織を長続きさせるという発想がイスラム国にはないように思えます。これではこの組織は長続きしないでしょう。
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