スウェーデン人300人がイスラム国に参加

2014.11.24


 alarabiya.netによれば、約300人のスウェーデン人がイスラム国に参加していると、同国の情報機関の長官が言いました。

 「戦いに参加したことが確認されたケース100人、さらに推定されるケースとカウントされなかったケース、これらは総計で250〜300人となります」と情報機関のアンダース・ソーンバーグ長官(Anders Thornberg)は言いました。ソーンバーグ長官はシリアで武装勢力になろうとする若者の流れが急増したと言いました。「かなりの数のスウェーデン人青年が出国して、基地で訓練を受け、爆発物や武器を使うテロリストになることを学んでいます」「彼らは人間の行為の限界の外に行っています」「彼らは他の人たちと戦い、殺しています」。帰国した一部の者たちは祖国でテロ行為を行う準備ができているとみなされ、厳しい監視下に置かれていると、情報当局者は付け加えました。

 スウェーデンは昨年10月、国民が海外の武力紛争に参加することを禁止する法律を可決したと発表しました。

 先月、欧州連合の対テロ調整官、ギレス・デ・クレコフ(Gilles de Kerchove)は、ヨーロッパ人3,000人がイスラム国に参加したと見積もりました。


 記事は一部を紹介しました。

 イスラム国に参加したがる人たちについては、前に書いたので繰り返しません。

 日本もスウェーデンが可決したのと同じ法律を制定すべきと考えます。現行法では、私戦予備罪がありますが、これは戦争の準備をした場合に関する規定で、現在のように海外のテロ組織に参加することを想定した法律ではありません。その条文は以下のとおり。

(私戦予備および陰謀)
第93条
外国に対して私的に戦闘行為をする目的で、その予備又は陰謀をした者は、3月以上5年以下の禁錮に処する。ただし、自首した者は、その刑を免除する。

 私戦予備という法名の通り、戦う準備についてだけ処罰される規定です。もともとは私戦を行った場合も処罰される規定でしたが、改正の際に、私戦の準備だけに減らされたのです。日本が交戦権を持っていた時代に、勝手に戦争を始める者がいないようにと制定された法律でした。

 現代では、アルカイダやイスラム国のようなテロ組織が存在し、なぜか世界中の人たちが、彼らに惹きつけられています。第93条は戦いの相手を「外国」と規定していますが、これを反政府組織やテロ組織まで範囲を拡げるために、武力紛争に参加することを禁じる法律を制定すべきです。これで包括的な禁止を実現できます。準備だけでなく、実行をした場合にまで範囲を拡げ、帰国してからも適用できるようにすべきでしょう。

 


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