元将軍がリビア内乱鎮圧に3ヶ月の期限を設定

2014.11.29


 alarabiya.netによれば、リビアの反イスラム主義者カリファ・ハフタール元大将(Khalifa Haftar)は金曜日、2ヶ月間でベンガジを占領し、3ヶ月間で首都トリポリを奪還すると言いました。

 リビア議会と同盟する実力者は選挙で敗北したあと、国で最大の都市を占領するイスラム主義民兵と戦っています。ハフタールとアブドラ・アル・ザニ首相(Prime Minister Abdullah al-Thani)配下の軍隊は東部でベンガジの支配を争い、首都のイスラム主義者の陣地に対する攻勢を開始しました。

 「トリポリについては、我々は手をつけたばかりです」「我々はもっと多くの男とさらなる補給と武器を必要とします」と彼は言いました。「私は3ヶ月間を自分に課しましたが、もっと短いかも知れません。ファジル・リビア(リビアの夜明け)」のイスラム主義者たちは困難な相手ではなく、デルナ(Derna)のイスラム国と同様です」。デルナはリビア東部のイスラム国傘下の民兵の拠点です。「しかし、最優先するのはベンガジです」「アンサル・アシャリア(The Ansar Asharia・イスラム主義民兵)は手強く、我々が街の80%を支配し、前進していても、より多くの結果を得ています」と彼は付け加えました。

 将軍は現在、エジプトに近いトブルク(Tobruk)に拠点を置く議会とアル・ザニの国際的に承認された政府に、少なくともベンガジに戻るよう望んでいます。「私は自らに12月15日の期限を課しました」。

 カダフィ大佐が追放され、殺された反乱から3年以上、リビアは武器と強力な民兵であふれ、政府と議会が対抗してきました。

 「トブルクの議会は国民から選ばれました。トリポリの議会はイスラム主義者が歴史を過去に戻そうとする違法な議会です」「しかし、本当の危険は彼らの意志を至るところで強要する原理主義者から来ます。もし、アンサル・アシャリアがこの国で権力を得たら、脅威はヨーロッパであなたたちのところ、あなたたちの家の中へ来るでしょう」「エジプトとアルジェリア、アラブ首長国、サウジアラビアは我々に武器と弾薬を送りましたが、旧式のものだけでした。我々は(ヨーロッパ人に)地上軍や爆撃機を送れとは求めていません。我々が扱いたい適切な軍需品を持っているならばですが」。


 記事は一部を紹介しました。

 このところ、シリアとイラクの記事に集中していたので、そろそろ範囲を拡げて、イスラム国に関連する記事を包括的に見ていきたいと思います。

 リビアはカダフィ大佐の死亡後、さらに治安が悪化し、内乱が続いています。カダフィ大佐の追放はリビアが欧米型の民主主義へ移行するための第一歩でした。伝統的なイスラム教社会では問題を解決しきれないという自覚が、エジプトに次いで生まれたのです。しかし、その後、これに反発する勢力との衝突が起きるようになり、思ったほどの進歩はみられません。

 この状況があまりにも悪化すると、そこにイスラム国やアルカイダが入り込む余地が生まれます。そのため、急激な治安悪化は避けなければなりません。現在進行中の内乱は、そういう観点から見ていく必要があります。

 欧米諸国はハフタール元大将の求めに応じて、武器をリビアに送ることになるでしょう。それは包括的な対テロ政策に合致するのです。

 


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