イスラム国は部族を力と餌で懐柔
シリアとイラクのイスラム国に関係する記事をいくつか簡単に紹介します。
military.comによれば、イスラム国はシリアとイラクでスンニ派イスラム部族をその統制下で鎮圧するため、大量殺人に抵抗する者たちを容赦なく弾圧する一方で、車から家畜への給餌まで、あらゆる贈り物で懇願して、複数の戦術を採用しています。
その結果、過激派は部族による差し迫った脅威にほとんど直面しません。
シリアとイラクの一部の部族はすでにイスラム国と対抗しています。たとえば、国境に広く存在するシャマル族(Shammar)はクルド軍と共にイラクの過激派と戦っています。アメリカとイラク政府は、戦うために部族民を武装し給料を払う、国家防衛計画を作ることを提案していますが、まだ実現していません。
しかし、特にシリアでは、部族はイスラム国に対処するために資金を出したり、武器を与える外部のパトロンを持たず、イスラム国の支配に従うか逃げる以外の数少ない選択肢から離れています。
military.comによれば、米軍と同盟国の軍用機は8月8日にイラクとシリアのイスラム国に空爆を開始してから、1,000回を越える空爆を行いました。
11月19日まで、総計1,006回の空爆が行われました(イラクで561回、シリアで445回)。米軍が843回、同盟国が163回飛びました。空爆は総計2,300個のイスラム国の目標(イスラム国が支配する建物700棟、戦闘陣地380ヶ所、車両260台、石油関連の闇市場180ヶ所)を攻撃しました。
11月19日以来、不動の決意作戦で追加の71回の空爆が行われ、総計は1,077回になりました。11月24〜26日に、爆撃機と戦闘機は10回の空爆をシリアのイスラム国に対して行い、戦闘機と無人攻撃機はイラクで攻撃任務を行いました。米中央軍は10回の空爆はコバネ(Kobani)周辺に集中したと言いました。
alarabiya.netによれば、イスラム国はイラクの3分の1、シリアの3分の1を支配し、イギリスに相当する面積を持っています。
記事は一部を紹介しました。
イスラム国のやり方は特に目新しくはありません。モンゴルのチンギス・ハーンが大陸を征服するのに用いた方法と同じです。彼は侵略する街へ使いを出し、自分に従うなら安全を保証すると申し出ました。これを受け入れた街は自国領として保護し、断った街は徹底的に破壊しました。この噂が広がると、モンゴル軍が接近しただけで降伏する街が増えました。
特に砂漠が多い国は生存に関係する物品を欠くと、住民の生死に関わりますから、こういうやり方はよけいに有効です。
千回というイスラム国に対する空爆回数に特に意味はありませんが、中央軍は区切りのよいところで発表をしたようです。 戦果の数は目を見張るべきものがあり、かなりの意義があったと考えられます。それでも、世界中から志願者がイスラム国に集まっていることから、油断はできません。
ただし、彼らは兵器や大型の車両を手に入れるのは、他の組織に比べると難しいでしょうから、特にそれらを狙うのは効果的といえます。多分、すでにそれは実行しているでしょう。相手の弱点を狙うのは戦術の基本です。
イギリスと同じ面積の土地を手に入れても、イスラム国の勢力はイギリスと同じにはならないのです。
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