イランがイラクのイスラム国を空爆

2014.12.4


 military.comによれば、米国防総省はイランがイラク東部でイスラム国民兵に対して空爆を始めたと言います。

 ジョン・カービー海軍少将(Rear Adm. John Kirby)は、アメリカはこれがイラン政府がイラン国内からイラクの目標を攻撃するために有人航空機を飛ばした最初の機会だろうと考えると言います。広報官はアメリカはイランと空爆や軍事活動の調整はしていないと言います。

 BBCによれば、ジョン・ケリー国務長官(Secretary of State John Kerry)は、イラクでのイスラム国に対するいかなる行動も肯定すると言いました。

 彼は国防総省のイランがイスラム国に対して攻撃を行ったことを確認していません。イランが米主導の同盟のメンバーではなく、いかなる協力も拒否します。

ジョナサン・マーカス記者(Jonathan Marcus)の見解

 イランのイラクのイスラム国への空爆の報道は、イランとアメリカがこの紛争で厳密に同じ側にいないものの、少なくともイスラム国を同じ敵として共有することを強調します(イランのアサド大統領への少なくない支援のため)。
 イランはいうまでもなく、イラクにシーア派が支配する政府の長年の同盟者であり、イスラム国に対するイラクの作戦のために軍事支援を与えた最初の国です。
 今年はじめ、イランはイラン人パイロットが搭乗する数機のSU-25「フロッグフット」をイラクに提供しました。イランは高レベルの軍事専門家も提供し、戦場で戦闘に関与するイランの機甲部隊の未確認報告があります。

 イランは数百機のF-4「ファントム」を保有しており、そのすべてはイラン革命前にアメリカから買いました。少なくとも1機のファントムは今月イラク上空を飛行しているのを撮影されました。イランはアメリカの制裁により、スペアパーツを見つけるのに苦労しています。イスラエルの武器ディーラーは何度もパーツを違法に輸出して訴えられました。そうした取引の1つがギリシャで報じられ、米国防総省はイランがイラクのディヤラ州(Diyala)のイスラム国陣地に対して配備された徴候を受けとったと言いました。

 アル・ジャジーラが撮影したイラク上空を飛ぶジェットの映像はジェーン社のディフェンス・ウィークリー紙によりイランのファントムと確認されました。しかし、匿名のイラン当局者は、イランはイスラム国に対するいかなる空爆にも関与していないと言いました。イランの外務省はイスラム国と戦う国々との軍事協力を否定しました。


 記事は一部を紹介しました。

 イランがイスラム国に対して空爆を行ってくれることは助かるのだけど、問題は米軍のように戦果の発表を行わないことです。 どれくらいの戦果をあげているのかは不明のままです。同盟国が発表する戦果報告以上にイスラム国が打撃を受けているはずだと考えるしかありません。

 アサド大統領は空爆だけでテロリズムを破壊できないと言いますが、地上には、あてにならないもののイラク軍がいます。クルド軍はイラク軍よりもずっと頼りになります。なにより、リビア革命で、この方法の有効性は実証されています。

 


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