イスラエルがシリア国内を空爆

2014.12.8


 BBCによれば、シリア軍はイスラエルがシリアのダマスカス近くで2回の空爆を行ったと訴えました。

 イスラエル機はダマスカス国際空港とディマス市(Dimas・kmzファイルはこちら)の近くを爆撃したと、シリア軍は国営テレビが放送した声明で言いました。犠牲者は報告されませんでした。イスラエルから空爆の確認はありませんでした。イスラエルは2011年以降、シリアに数回の空爆を行いました。

 「今日午後、敵軍イスラエルはダマスカス州の安全地帯2ヶ所、ディマス地域とダマスカス国際空港を狙いました」と軍の声明は言いました。声明は空爆をシリア反政府派を助けるために行われた直接的な攻撃と言いました。何に命中したか詳細は述べず、施設のいくつかが被害を受けたとしました。

 人権団体「The Syrian Observatory for Human Rights」は、シリア・レバノン国境に近いディマスの近くで10回の爆発音が聞こえたと言いました。同グループは首都東部郊外のカーン・アル・シー(Khan al-Sheeh)の地域に8回の空襲があり、ダマスカス空港近くの倉庫が攻撃されたとも言いました。

 シリアの告発に応じて、イスラエル軍は外国の報道にはコメントしないと言いました。

 イスラエル空軍は2011年3月にシリアの反乱が始まってから、数回の空爆を実行しました。ベイルート駐在のBBC記者ジム・ミュアー(Jim Muir)は、イスラエルは主にレバノン国内のシリアの同盟者、ヒズボラへの武器輸送を防ぐことを狙ったように見えると言いました。彼は、イスラエルはその国境の外で攻撃を行う場合は普通コメントしないと言います。しかし、イスラエルのジェット機が日曜日に、攻撃が行われたといわれる場所から約30kmのレバノン上空を継続的に飛ぶのが見られたと特派員は付け加えました。


 記事は一部を紹介しました。

 シリア軍の主張は間違いないと考えられます。ディマスは国境を越えようとした武器を攻撃したもので、ダマスカス空港近くの倉庫は、その武器が保管されていた場所です。

 イスラエル軍は武器がレバノンに入る直前に攻撃し、さらに、武器の保管場所を知っていることを知らせるために倉庫も攻撃したのです。

 単に目標を攻撃するだけでなく、事前に諜報活動で武器輸送を察知していたことを、シリア政府に負も教えるための作戦行動です。いかにもイスラエルらしいやり方です。

 これは国家防衛の基本的なやり方ですが、イスラエルの敵がなくなることはありません。イスラエルの敵はイスラエルの軍事力で殲滅できるものを上回っているからです。これからもイスラエルは対処療法的に危機管理を続けるだけです。相手から恨みを買われている以上、軍事力で問題の解決はできないことを理解しなければなりません。

 イスラエルの状況は日本にも大いに参考になります。

 


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