自由シリア軍がイドリス将軍を交替へ

2014.2.17


 BBCによれば、自由シリア軍は指揮官を、より経験豊かな者へ交替させました。

 アブド・アル・イラ−・バシル大佐(Col Abd al-Ilah al-Bashir)が最高軍評議会の参謀長サリム・イドリス准将(Brig Gen Salim Idris)の後継者です。公報は、この決定は指揮系統の無効性と再編成の必要性のために行われたと言いました。

 昨年、最高軍評議会はイスラム主義の反政府グループへの影響を失い、それらの一部はアルカイダとつながりました。指揮系統の変更は、失敗に終わったジュネーブでの和平会議に引き続いて行われました。

 イドリス将軍を交替させる決定は日曜日に、トルコでの最高軍評議会の会議の後に行われました。声明は、この動きは、過去数ヶ月間の指揮系統の無効性によって促進され、犯罪的政権とテロリスト組織に由来するその同盟者に対する軍事作戦のリーダーシップを与えるためだと言いました。

 自由シリア軍のフェイスブックによれば、バシル大佐はかつて、南部のクナイトラ州(Quneitra)の軍評議会の長でした。彼は2012年にシリア軍から脱走し、彼の息子はその年の初めに戦闘で殺されました。主要な反政府派連合の国家連合(the National Coalition)は、バシル大佐指名のニュースを「安堵」だと言い、自由シリア軍の役割を強化するという希望を表しました。

 反政府派筋は、イドリス将軍は、戦闘におけるエラーと不注意、反政府部隊へ武器の供給不足を含めて、戦場での失敗に関する批判に直面したと言いました。彼は彼の兵士の懸念に向き合わなかったとも批判されました。

 シリア軍の工兵隊にいたイドリス准将は、2012年12月に最高軍評議会が中央集権化を促進するために形成された後、参謀長に指名されました。しかし、アナリストは自由シリア軍は統一された戦闘部隊と言うよりは、より緩やかな部隊のネットワークのままで、将軍は全体的な作戦指揮官と言うよりは、広報官としてや海外の資金と武器出荷のパイプ役だったと言います。

 自由シリア軍の大半を形成する7つの反政府グループがイスラム戦線を編成したと宣言した時、彼は11月に更なる打撃を受けました。12月には、新しい同盟は、最高軍評議会を脱退し、最高軍評議会の部隊を北部のイドリブ州(Idlib)の司令部から追い出し、米英に非致死性の支援を休止させました。アル・ヌスラ戦線とイラクとレヴァントのイスラム国家を含む、アルカイダにリンクするグループは、強力な部隊として浮上しました。その一方で、政府軍は断裂を利用して、戦略的地域を奪還しました。


 記事は一部を紹介しました。

 この交替は歓迎です。イドリス准将が目立った活躍をしたのは、ラタキアの反政府グループを現地訪問した時くらいで、最近は負けが続いていました。顔立ちも人のよいおじさん風のイドリス准将は頼りない印象がありました。 バシル大佐がどんな人物かは分かりませんが、この人選が誤っていたら、反政府派は本当に危険な状態に陥るかも知れません。すでに余裕はない状況なのです。早くバシル大佐の手腕を見たいものです。


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.